ミライノデビットは住信SBIネット銀行が発行するキャッシュカード一体型のデビットカードである。
年会費無料の
・ミライノデビット(Mastercard、Visa)
と、年会費1万1000円(税込)の
・ミライノデビットPLATINUM
がある。
ミライノデビットMastercard(左)とミライノデビットPLATINUM(右)(netbk.co.jpより)
ミライノデビット(Mastercard)は住信SBIネット銀行口座開設者なら審査不要で作成できる。
>>> ミライノデビット(Mastercard)申し込みページ
Mastercard加盟店で利用でき、Mastercard® コンタクトレスも搭載されている。新しく始まったMastercardのデビットカードである。
ミライノデビットが他よりも優れているのは年会費有料のミライノデビットPLATINUMに付帯する各種旅行関連サービスだ。特に、海外旅行保険は一般的なゴールドカード、プラチナカードよりも充実した補償になっている。海外旅行保険なら、別途有料の海外旅行保険に申し込む必要はなく、これだけでも十分と言えるだろう。
この記事では
▶ ミライノデビットの基本スペックと他社デビットカードとの比較
▶ ミライノデビットPLATINUMに付帯する「すごい」旅行サービス
から
▶ ミライノデビットのの最強に賢い使い方
まで詳しく紹介していきたいと思う。
ミライノデビットの基本スペックと他社デビットカードとの比較
ミライノデビットには従来のVisaデビットカードとMastercardデビットカードがある。加えて、Mastercardデビットカードには年会費が11000円(税込)の「ミライノデビット PLATINUM」がある。
それぞれのスペックをまとめると下記のようになる。
ミライノデビット(Mastercard) | ミライノデビット PLATINUM(Mastercard) | ミライノデビット(Visa) | |
ポイント還元率 |
0.8% 1000円ごとに8ポイント |
1% 1000円ごとに10ポイント |
0.6% 1000円ごとに6ポイント |
年会費 | 無料 | 1万1000円(税込) | 無料 |
スマプロランク | ランクアップ無し | 2ランクアップ | ランクアップ無し |
不正利用・デビット盗難補償 |
あり 30日前に遡り補償 |
あり 30日前に遡り補償 |
あり 30日前に遡り補償 |
国内・海外旅行保険 | なし | あり(自動付帯) | なし |
海外ATMでの現地通貨引出し |
可能 |
可能 |
可能 |
外貨預金からの支払い |
可能 | 可能 | 可能 |
利用加盟店 |
Mastercard 全世界4000万以上の場所で使える |
Mastercard 全世界4000万以上の場所で使える |
Visa 全世界2400万以上の場所で使える |
上記の表を見てもわかる通り、「Visa」ブランドのミライノデビットを持つ利点はほぼ無い。日本在住者の主要な利用になるであろう日本国内の買い物でも、還元率が0.6%とミライノデビット(Mastercard)の0.8%より低いからだ。
ミライノデビットを利用予定の人は早いうちに切り替えた方が良いだろう。
>>> ミライノデビット(Mastercard)申し込みページ
スマプロランクは住信SBIネット銀行の提供しているプログラムである。ランク1からランク4にまで分類されており、ランクに応じてATM利用手数料、振込手数料の無料回数が増える。例えば、ランク4になれば月15回ATM利用手数料が無料となり、振込手数料も15回無料となる。
ランクごとの無料回数(netbk.co.jpより)
ミライノデビット PLATINUMに申し込むとこちらのランクが2ランク上がる。ランク1の人はランク3にまで上がる。つまり、ミライノデビット PLATINUM保有者は最低でも、月7回までATM手数料および振込手数料が無料になる。
住信SBIネット銀行はセブン銀行の他にゆうちょ銀行やローソン、イオン銀行にも対応している。都市圏なら、徒歩圏内で対応ATMを見つけるのも難しくないだろう。
住信SBIネット銀行対応のATM(netbk.co.jpより)
手数料無料回数が増えるだけでなく、ポイントも貯まる住信SBIネット銀行のスマートプログラムについて詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
ポイント還元率における比較
ミライノデビット(Mastercard)は年会費無料のデビットカードで0.8%は平均よりも高い還元率である。大手都市銀行をはじめ、多くのデビットカードが0.5%以下に設定されている。年会費10800円のミライノデビット PLATINUMは1%還元となっている。
ただし、
・楽天銀行デビットカード:1%還元(100円で1ポイント)
・Sony Bank WALLET(ソニー銀行):0.5%から2%
・GMOあおぞらネット銀行Visaデビット付キャッシュカード:0.6%から1.5%
上記3つは1%還元以上を受けれる。従って、デビットカードの中での還元率は1番ではない。
特に、楽天銀行デビットカードは年会費無料、無条件で1%還元を受けれる。しかも、楽天銀行デビットカードは100円単位でポイントが付く。1900円で決済した時は19ポイントになる。1000円単位のミライノデビットでは端数分のポイント、上記1900円決済では9ポイントが得られない。従って、日本における日常の支払に使うなら楽天銀行デビットカードを利用した方が良いだろう。
楽天銀行とその他お得なデビットカードについての比較および詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
楽天銀行デビットカードはVisaブランドのものだとプリペイドカード「Kyash」との併用もできる。現在、クレジットカードの審査に通らない人向けなら、「デビットカード+Kyash」が最強の組み合わせになっている。
デビットカードによる海外ATMでの現地通貨引出し
クレジットカードブランドの付いたデビットカードは、原則として海外ATMでの現地通貨引き出しに対応している。ミライノデビットだけでなく、この機能は国内のデビットカードなら殆どで利用できる。
Visa、Mastercardであれば欧米はもちろん、南米、アフリカの空港、中心部にあるATMでも引き出しは可能になっている。ちなみに、JCBはアジアはともかく、欧米ではVisaやMastercardほど普及していない。
デビットカードによる現地通貨引出しも便利であるのは間違いない。しかし、手数料の点で見ると、デビットカードよりもクレジットカードによる現地通貨引出しの方がオトクである。なぜなら、ほとんどのクレジットカードでは、キャッシング利用の度にかかる「ATM手数料」が消費者へ請求されないからだ。ATM手数料は現地通貨引き出しの度にかかる手数料になる。引き出す回数はもちろん、引き出す現金が少額であるほど割合は高くなる。
海外におけるクレジットカード手数料について詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
外貨預金からの支払い
住信SBIネット銀行では外貨普通預金サービスを行っており、外貨をネット上から簡単に買い付けれる。買い付けコストも安く、度々購入手数料無料のキャンペーンも行われている。
ミライノデビットではショッピングおよびATMでの利用で、この外貨普通預金にあるアメリカドルから支払える。アメリカドル決済は2.5%の海外事務手数料がかかる。しかし、この手数料分は年間30回までキャッシュバックを受けれる。つまり、実質無料である。
アメリカ本土はもちろん、ハワイやグアム、発展途上国、ネット上での買い物もアメリカドル決済に対応しているケースはある。ミライノデビットで決済すれば、クレジットカードよりも手数料を安く抑えられるだろう。
外貨普通預金にある外貨で支払ができるのは、普段から外貨の積み立てをしている人にも便利だ。
ただし、アメリカドルで決済する前にはミライノデビットのページからデビット会員用ページへ飛び、各種変更>決済通貨指定のページにて、ご利用通貨「米ドル(USD)」に対して決済通貨「米ドル(USD)」の設定から先に行う必要がある。
初期設定では決済通貨は日本円になっている。決済通貨が日本円になっていると、米ドルの支払時も、手数料を取られた上で日本円決済になってしまうため注意。
ちなみに、Sony Bank WALLET(ソニー銀行)はアメリカドル以外にも9通貨、計10通貨に対応している。
ソニー銀行のSony Bank WALLET(ソニーバンクウォレット)はアメリカドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、南アランド、スウェーデンクローナによる外貨預金からの支払いに対応している(moneykit.netより)。外貨決済手数料も無料になっている。
アメリカドル以外での決済にも利用したいなら、こちらの口座の方が良いだろう。詳しくは下記記事を参考に。
また、FX業者のマネーパートナーズなども、FX口座にある外貨による決済に対応したカード(マネパカード)を出している。
住信SBIネット銀行が外貨の買付で他の銀行よりも優位な点などについては下記記事を参考に。
ミライノデビットPLATINUMに付帯する「すごい」旅行サービス
ミライノデビットは
・ポイント還元率
・海外ATMでの現地通貨引出し
・外貨預金からの支払い
以上の点では、もっとも優れたデビットカードではない。
しかし、ミライノデビットPLATINUMの旅行保険だけは突出して優れているといっても過言ではない。
ミライノデビットPLATINUMに付帯する旅行保険
ミライノデビットPLATINUMに付帯する海外旅行保険は下記のような補償になっている。
カード会員本人 | カード会員本人の家族 | |
傷害治療費用 | 1000万円 | 500万円 |
疾病治療費用 | 700万円 | 350万円 |
携行品損害 | 100万円(1年間) | 50万円(1年間) |
傷害死亡・後遺障害 (後遺障害) |
1億円 (400万円~1億円) |
1000万円 (40万円~1000万円) |
賠償責任 | 1億円 | 5000万円 |
救援者費用 |
500万円(1年間) |
250万円(1年間) |
海外旅行保険の適用条件 |
自動付帯 | 自動付帯 |
ミライノデビットPLATINUMには家族特約が付いているため、カード会員以外にも保険が適用される。家族には配偶者、生計をともにする同居の親族・別居の未婚の子が含まれる。
補償額は傷害治療費用1000万円まで、疾病治療費用700万円、救援者費用500万円、携行品損害100万円まで補償される。ここまで充実した補償のついてる旅行保険は、他社の年会費無料クレジットカードはもちろん、ゴールドカード、プラチナカードでも見たことが無い。
年会費が同じ11000円(税込)の
「楽天プレミアムカード」
「三井住友VISAゴールドカード」
「ライフカードゴールド」
「セゾンゴールドアメリカンエキスプレスカード」
はいずれも
・傷害治療300万円
・疾病治療300万円
までとなっている。
この額の補償がなされるなら、アメリカやヨーロッパの旅行でも安心だ。空港や旅行代理店、航空会社で有料海外旅行保険を別途申し込む必要性は無くなるだろう。
ミライノデビット PLATINUMには国内旅行での補償も付いてる。国内旅行の場合、補償額は下記のようになっている。
カード会員本人 | カード会員本人の家族 | |
入院 | 5000円(1回につき) | 2500円(1回につき) |
通院 | 5000円(1回につき) | 2500円(1回につき) |
傷害死亡・後遺障害 | 1億円 | 1000万円 |
ミライノデビットPLATINUMに付帯する旅行サービス
ミライノデビットPLATINUMには旅行保険以外にも様々な旅行サービスが付帯している。
主要なものをあげると
・LoungeKey(ラウンジ・キー)
世界1000ヵ所を超える空港ラウンジを年間3回まで無料で利用できる。海外の主要空港にはいくつか利用可能なラウンジがある。ただし、成田空港、羽田空港、関西国際空港には2019年5月現在、利用できるラウンジが無い。
・Boingo Wi-Fi
空港、ホテル、レストラン、交通ハブ、インフライトなど、世界100ヵ国で使えるWiFiが無料で利用できる。
・国際線手荷物無料配送サービス
行き、帰りと手荷物を2個まで、配送してくれるサービス。ただし、日本国内での往復のみで、海外現地には対応していない。
旅行保険を含め、ミライノデビットPLATINUM(Mastercard)の付帯サービスについて詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
ミライノデビットの最強に賢い使い方
まず、年会費無料のミライノデビット(Mastercard、Visa)はショッピングの還元率、外貨の両替、外貨決済の点では作成必須でない。還元率の高いデビットカードが欲しいなら楽天銀行デビットカードを作成すべきだ。これとKyashを合わせれば2%以上の還元が可能になる。
外貨の両替ならクレジットカードを利用すべきで、外貨決済でもソニー銀行の方が充実しているだろう。もちろん、米ドル決済のみならミライノデビットでも良い。
他よりも圧倒的に優れているのはミライノデビットPLATINUMに付帯する海外旅行保険である。
ミライノデビットPLATINUMはカード会員だけでなく、家族も補償を受けれる。補償額は一般的なゴールドカード、プラチナカード以上の額になっており、しかも、審査不要で作れるデビットカードだ。1年に1回以上、海外旅行に行く人は作成必須と言えるだろう。これだけに加入していれば、空港や旅行代理店、航空会社で申し込める有料保険は多くのケースで不要となる。
ミライノデビットを含め、還元率や賢い使い方のできる最強のデビットカードについて詳しく知りたい人は下記記事を参考に。