「バズる」という言葉は近年ネット界隈でよく聞かれるようになった。この「バズる」という言葉における「バズ」とは元々英語の「Buzz」から派生している。Buzzは日本語における擬音語に相当し、「ハチがぶんぶん飛び回っている音」、「ざわざわ騒がしく噂話をする」といった意味で使われている。
ネット上では、ソーシャル(TwitterやFacebook、はてなブックマーク等)を中心にコンテンツが大きく拡散した際に使われる言葉である。
バズらせる方法
上でも述べたように、バズとは主にソーシャルにおける大きな拡散を意味している。こうしたバズる場所として、具体的にはTwitter、Facebook、はてなブックマーク等が日本におけるバズの中心地として機能している。
バズを人為的に起こせるような環境を作りたいと考えた場合、TwitterやFacebookは露出しやすい環境にある人でなければ難しい。運による部分も多く、無名の一個人が良質なコンテンツを作成したとしても、これらソーシャルでの拡散は困難だと言えるだろう。
はてなブックマークにおけるバズ
無名のブロガー等、一般人がバズを起こそうと考えた場合、最も露出環境が整っているのは「はてなブックマーク」である。はてなブックマークはTwitterやFacebookからのバズを期待できない無名な人でも拡散が可能な環境が整っていると言える。
はてなのブログサービスを利用したサイト(ドメイン)は投稿した記事が短時間に2つのはてなブックマークが付くと、はてなブログ枠へ、それ以外のドメイン(サイト)の場合は3つでトップページのカテゴリー毎に分けられた新着へ掲載される。
はてなブログ枠
カテゴリー別の新着
はてなブックマークのトップページに載るだけでも多くの人の目に触れる事が出来るが、その後もはてなブックマークが付き続ければカテゴリー別の人気記事(ホットエントリ)へと掲載される。
テクノロジーカテゴリーにおける人気記事の上位(はてなブックマーク - テクノロジー)
新着や人気枠に掲載されるだけでもある程度のバズは起こるが、トップページの上位10枠へと掲載されれば、はてなブックマーク以外にも、FacebookやTwitter等他のソーシャルにおいても数百、場合によっては数千のツイートやシェアがなされる。
ここまで拡散すれば「バズった」と表しても良いだろう。
2016年1月22日18時におけるはてなブックマークのトップページ(はてなブックマーク・トップページ)。ここに掲載されれば数万単位の訪問者を一気に得ることが出来るだろう。
はてなブックマークで拡散されるための環境作り
「バズらせる方法」というのはすでに様々なサイトで紹介されている。
クリックされやすい題名の付け方やシェアされやすいコンテンツなど、どれもそれなりの理論に基づいて述べられていると思う。ただ、どんなにコンテンツをはてなブックマークでバズりやすいように最適化しようとも、はてなブックマークのサイトへ掲載自体がなされなければ極めて難しい。それほど、はてなブックマークへの掲載はバズにおける重要なポイントとなる。
また、「掲載時間の長さ」や「掲載順位の上昇速度」もバズを起こす上でコンテンツよりも重要な要素となる。トップに近い掲載順位にある記事の方が期待値が大きく、クリック率も大幅に高まるだろう。
はてなバジェット
バズにおいて極めて重要な、はてなブックマークサイトへの掲載に関して、下記のように3つの重要な要素がある。
▶ 掲載の可否
▶ 掲載時間
▶ 掲載順位の上昇速度
これらは何で決まるかご存知だろうか?
これに大きく影響する要因は「バジェット」という言葉で定義する。バジェットはドメイン、サブドメイン毎に割り振られる。
以前はバジェットにより「掲載の可否」が決定されていたが、最近は短時間で、はてなブックマークが付けば掲載自体はなされるようになった。ただ、今後スパムのような形で掲載を狙うサイトが増えれば、このアルゴリズムも再び厳しく制限されるだろう。
また、はてなブックマークへの「掲載時間」もバジェットの影響は少なく、はてなブックマーク数に比例して増えるようになっている。
つまり、最近のハテナアルゴリズムでは、はてなブックマークへの上位(トップ)への順位上昇速度にのみ、大きな影響を与えるようになったと言える。
はてなブックマークでのバズを定期的に起こすための環境
掲載順位の上昇速度はバジェット量他、アクセス数におけるはてなブックマーク率が高さ等が要因になる。バジェットが少なくとも短期間での一定数のはてぶ(新着は3はてぶ、人気は5はてぶ程度)があり、かつ、はてぶ率が高いといった外部要因があればトップページへの掲載も可能となるのだ。
バズりやすい環境
はてなブックマークサイトでバズを起こすには、確実にはてなブックマークを付けてくれる人を集めるかが重要になる。これは多くのはてなブロガーも感じているはずだ。特にバズを頻繁に起こすブロガーは「(ライトなものも含めた)互助会」も否定出来ないだろう。
自分としても、この互助会を否定するつもりはない。なぜなら、どこの世界でもこういった周辺の人間を推すのは普通のことだからである。むしろ、互助会を否定する記事を書くブロガーが、どっぷりとそれに頼っている現状に違和感を感じずにはいられない。
はてなブックマークの付け合いだけでなく、普段からの絡みで知り合い同士がはてなブックマークを付け合う環境は、バズを頻繁に起こすブロガーの間ではすでに形成されている。もし、ネット上での絡みが少ないあなたがバズりやすい環境を作りたいなら、はてなブックマークを色んな人に付ける事から始める必要があるだろう。
Twitterでのバズ
Twitterで数多くのツイートをされるものは、ツイート内でコンテンツが完結しているものが多い。加えて、作品など手間を書けたようなコンテンツが大きく拡散する傾向にあるかと思う。
ツイートのみで消化されないコンテンツ、例えば、記事へのリンクのツイートでバズが起こることは少ない。ただ、インフルエンサーをきっかけとして多くの人にシェアされる事はそれなりにある。Twitter発のバズを起こしたのであれば、Twitterも育てておく必要があるだろう。
その他、サイトへのリピーターはフィードよりも先にツイートで記事の更新を知ることは多い。はてなブックマークでの拡散を引き起こすような初期のアクセスをもたらすためにも、フォロワーを増やすことは重要になるはずだ。
Facebookでのバズ
Twitterよりも、長時間にわたって流入をもたらすのがFacebookでのバズである。多くの友達やフォロワーを持つユーザーに記事を取り上げられる事で、様々なユーザーへのニュースフィードに表示される。拡散性もそれなりに高い。
ただし、実名で行っている人も多いので、内容はかなり限定される。
真面目なテーマや広告色の薄い、知り合いに紹介したくなる記事を意識して書くようにすれば、自身の回りにいる友人からそれなりに広がりを見せる事もあるだろう。
短期間で定期的なバズをもたらすブロガーになるためには?
無名の一般人がバズを起こしたいなら、はてなブックマークを使えばそこまで難しいものではない。役に立つ記事だったり、炎上するような過激な記事なら、1度や2度、始めて間もないブロガーでもバズを起こすのは良くあることだ。ただ、定期的にバズを起こすにははてなブックマークで互助会(ライトなものも含め)を形成する事が不可欠である。
互助会無しでは、ブログ外の世界である程度の結果を残した人やソーシャルにおいて影響力のある人が回りにいる人でないと頻繁に起こすことは難しい。
インフルエンサー
インフルエンサーとは影響力のある人の事を言いい、一般的には、発言が多くの人を動かせるだけの力のある有名人の事を指している。TwitterやFacebookではこういったインフルエンサーに取り上げられる事で多くの拡散がもたらされ、はてなブックマークへの掲載といった露出にも繋がっていく。
個人のブログ記事を積極的に取り上げてくれる有名インフルエンサーとしてはホリエモンやLINEの田端信太郎氏がいる。
自分の記事は何度か両者に取り上げられたが、ホリエモンはTwitterからホリエモン・ドットコムを経由して数千レベルのアクセスを、田端さんにFacebookでピックアップされた時は、莫大な数のアクセスをもたらしてくれた。
定期的にバズを起こすには?
インフルエンサーを「常に」周囲に築く事はイケダハヤト氏のように、リアルでもインフルエンサーに媚びる活動をしていないと難しい。となれば、定期的なバズは、はてなブックマークが最も容易な場所だと言えるだろう。ただ、はてなブックマークにおいては互助会がなければ、定期的なバズを起こすことは難しい。
純粋にコンテンツが評価されてバズが生まれることはもちろんあるが、コンテンツ以外の環境要因でバズることの方が圧倒的に多いのだ。
コンテンツの質を高める事に時間を費やすよりも、環境整備に時間を費やした方が、バズの近道になるのは誰も否定出来ないだろう。
確かに、はてなブックマークも営利重視のスパムが発生したり、有益なコンテンツが他の互助会により埋もれてしまう事はある。それでも、はてなは無名のブロガーを短期間で有名ブロガーにするための画期的な仕組みを作って切れた。
上場により、はてなにどのようなサービスの変化が生じるかは不透明な部分も多いが、これからもコンテンツのピックアップ機能を一定の精度を保ちながら発展させてほしいと思う。
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