@chablis777
シャブリ

---------------------------

----S----053---------------
----c-----------------------------
----a-----------------------
----r-l-e-r-t--------------
-----------------------------------
-----------------------------------
---------------------------------------------------------------


(磯貝)あ… ちょっと ちょっと…。(池ノ内)あかん あかん…。
(磯貝)キュウちゃん キュウちゃんキュウちゃん… もう ここでええよ。
(池ノ内)あっ 俺 送ってくわ。(喜美子)あっ ええです。
慣れてる道です。 フカ先生を。
(池ノ内)ほな 気ぃ付けてな?はい。
ほな 残りの日々 旅立たはる時までよろしゅうお願いします。
(池ノ内)ほな また明日。はい。(磯貝)うん。
フカ先生も…。立ったまま寝てはる!
(いびき)ハハハ… 先生!
さっ 先生行きましょう。先生!行きますよ。
(磯貝)歩きますよ。 はい。気ぃ付けて。
(深野)キュウちゃんがおる。いはりますよ ずっと。 先生!
♪~
♪「涙が降れば きっと消えてしまう」
♪「揺らぐ残り火 どうかここにいて」
♪「私を創る 出会いもサヨナラも」
♪~
♪「日々 恋をして 胸を焦がしたい」
♪「いたずらな空にも悔やんでいられない」
♪「ほら 笑うのよ赤い太陽のように」
♪「いつの日も雨に負けるもんか」
♪「今日の日も 涙に負けるもんか」
ただいま。(マツ)お帰り。
寝ててええのに。
大丈夫?うん 大丈夫。
(常治)はあ… 遅いな おい。座れ。えっ…。
ええから はよ座れ。
何よ…?おい。
何なん? 連絡したはずやけど。うん 聞いてるよ。
ほな 何?怒ってるわけやないねんよ。
怒ってるやん。心配してんねん。
飲んで遊んでたんとちゃうよ仕事の話で…。
フカ先生 辞めはるんやろ?
狭い町やから…。今日 酒屋さん行ったら言うてた。
酒屋さん行ったん?(常治)話 変えるな。
何でお金ないのにお酒買うん?話 変えるな言うとんねん。
クビになったんやろ。
誰が?先生がや。
はあ?「はあ」やないねん。
丸熊さんとこ 若社長さんの代になって今までおった人間は切り捨てられていくんやろ?
何 言うてんの?
みんな 絵付け職人さんがクビになった言うてるよ?
みんなて 誰?酒屋さんでも お豆腐屋さんでも みんな。
みんなて 誰よ。みんなは みんなや。
だから どこの誰が言うてんのよ!?世間や 世間!
「マスコットガールいうて持ち上げられて。ほんで 先生おらんようになって喜美ちゃん大丈夫?」いうて…。
フカ先生だけやないんやろ?
クビになったんお弟子さんも そうなんちゃうのん?
クビやない言うてるやん。誰が そんな話…。
お前が分かってへんだけやろ。分かってるわ!
1番さんも2番さんも京都や大阪で新しい仕事を始めるんや!
それがクビっちゅうこっちゃ!クビやない言うてるやん!
新しいことに挑戦するんや!
フカ先生は 長崎行って絵付けを一から学ぶんや!
一から学ぶんやで!? お父ちゃん 分かる?どんなに すごいことか。
フカ先生は 弟子になるんやで?
そんなことできる!?
いくつになっても学ぼうとしてるんや。
やりたいことやろうとして好きなこと追いかけて!
いくつになってもフカ先生は…フカ先生は すごい先生や!
世間が何と言おうと すばらしい人間や!
♪~
あ~。
ここんとこな汗が えらいだらだら流れて…。
まあ 夏やからな…手拭いで 拭いても拭いても追いつけへんわ もう。
運送の仕事やっとったら汗が滝のように流れて…ほんで あせもも ひどうて…ここ真っ赤っかや もう。
痛いわ かゆいわで…。
ほんでも 運ばなあかんねや。
仕事やさかいな。
なあ お前 世間の何を分かっとんねん。
ええ? 世間の どんだけの人間がやりたいことやってると思っとんねん。
好きなことを追っかけて…それで食える人間がどんだけおる思とんねん。 ええ?
運送な…。
これまで いっぺんも ほんまに…「わあ おもろい 好きや~好きで好きで たまらんわあ」てそんなん思たこといっぺんもあらへん…思うわけないわ。仕事やもん。もう嫌やあ思うわ。
ほんでも お前 どんだけ一生懸命やっても一生懸命稼いでも…。
家庭科の先生なりたいいう娘の願いも聞いてやられへんねん。
恥ずかしいわ。 ここだけの話ほんま… ほんま情けない思うわ。
先生みたいな…深野先生みたいな人間だけがすばらしい人間や思うんやったらな…。
出てってくれ。
♪~
はよ出てってくれ! もう。
♪~
♪~(太鼓)
火まつりの日を迎えました。
火まつりは陶芸の町ならではの夏祭りです。
町の真ん中の神社から山の上の小さな社まで陶工たちが たいまつを担いで登ります。
火の神様に感謝をささげるのです。
(八郎)よしっ!
ご苦労さまです。
ご苦労さまです。
ご苦労さまです。(一徹)おう 参加するん?
はい。(秋安)こいつ 陶工やから。
あ~ そっか。はい。ご苦労さん。
ケガせんようにな。ありがとうございます。
(西牟田)よっしゃ~参加するもんは こっち集まれ。
(陶工たち)はい。
(敏春)皆さんご苦労さんでございます。暑いさかい 気ぃ付けて行ってらっしゃい。(2人)ありがとうございます。
よいしょ… 気ぃ付けて…重いよ。
信作さん。
(信作)あ… どうも。どうも。
演歌歌手 呼べんかった。ああ…。 カメラですか?
あ… 広報担当に回されてん。ええ!
大野さん! 写真撮ってくれはりますか?あっ はい。
ほな 八郎さんも。
はい?一緒に。いや… ああ… いいです…。
ええから ええから。いや いいですよ。
いいですって いいですって…。入って下さい。いやいやいや…。
(信作)あっ もっときゅっきゅっと寄って下さい。 はい。はい ええ顔して下さいよ。撮りま~す!
はい!(シャッター音)
おおきに。 ありがとう。ありがとうございます。 ご苦労さまです。
信作~。おう!えっ!? うそやん 参加する気か?
参加するで?婦人部代表か。
婦人部あるん?ないわ。 お前しかおらんわ。
ハハッ。 今年は参加することにしてん。
信楽初の女性絵付け師としてフカ先生と一緒にな?
あっ フカ先生 長崎行くんやてな?うん…。
おお 十代田さん いたん?いました。
一緒に歩くで?フカ先生 捜しに行こう。
行きましょう。
(シャッター音)
♪~(囃子)
(拍手と歓声)
♪~(囃子)
♪~
先生 大丈夫ですか?おう…。
よいしょ…。 ちょっと休憩や。(喜美子 八郎)えっ!?
先 行ってて。はい…。はい…。
すぐ行くし。来て下さいね。行くし。
待ってますよ。行くよ~。
先生 大丈夫ですか?あっ 来とったん?
いや ずっといてます。ほんま?はい。
あっ そっちもおるんや。(池ノ内)はい。ちょっと これ 持ってて。
はいはいはい。 …えっ?
ちょっとな…。えっ?
先生? どこ行くんですか!(八郎)先生!
(磯貝)先生 これ どうするんですか?先生!?おう ちょっとやで…。
(八郎)ちょっと! 待って下さい!(磯貝)先生!
そして 山の上の社では…。
喜美子は 心を決めていました。


via Twishort Web App

Made by @trknov
Tweesome!