堀川勝元
JR名古屋駅前のシンボルとなっている円錐(えんすい)形モニュメント「飛翔(ひしょう)」の行方が揺れている。リニア中央新幹線開業に伴う駅前再整備のため、名古屋市が移設を検討している。市は26日の市議会で来年度から解体を始める方針を明らかにしたが、巨大で複雑な構造ゆえに課題が多く、移設先のめども立っていない。
飛翔は名古屋駅東側「桜通口」のロータリーにある。ステンレスパイプが入り組んだ作品で、高さ23メートル、底面の直径は21メートル。市制100周年を記念して名古屋の玄関を訪れた人に強く印象づけようと、平成が始まった1989年に設置された。
噴水機能があり、かつては噴水とライトアップで夜の街を彩っていた。だが、市によると、強い風で水しぶきが周囲に飛んで車にかかることや凍結によるスリップ事故を防ぐため噴水の稼働を2001年に停止。その後、機器の故障などで普段はライトアップもされなくなった。
飛翔の移設が浮上したのは4年前。15年11月の市議会で、市議から27年のリニア開業に伴う駅前再整備に向けて「移設または撤去すべきだ」とただされ、河村たかし市長が移設の意向を示していた。市が今年1月にとりまとめた駅前広場の再整備プランでは、飛翔やロータリーを撤去し、東側の駅前広場を広げることなどが盛り込まれている。
だが、移設のハードルは非常に…
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