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というわけで、1983年に企画されたハリウッド版ゴジラ「怪獣王ゴジラ3D」の脚本を訳し終わりました。
お読みいただいてありがとうございました。
大筋は「原始怪獣現わる」的というか、怪物が出現、大暴れしたあげく人間側の新兵器で退治されるという実に怪獣映画らしいストーリーでした。怪物の死でスパッと終わるラストシーンも「原始怪獣現わる」っぽいです。
正直言えばちょっとキャラクター多すぎ、人間側のドラマが多すぎるなあと思います。チャーリー一家はおばあちゃんに会えたんでしょうか。またゴジラが上陸してきた目的も今ひとつよくわからりません…もし本当に映像化が進んでいれば、この脚本ももうちょっと推敲されて、よりシンプルでわかりやすいものになっていたかもしれません。
ゴジラがまるで「ガメラ」みたいに子供を助けたり、子供の声に聞き入ったりするのは最近のおっかないゴジラ像からすると違和感がありますが、脚本が書かれたのはゴジラが正義の味方をキメていた時代ですから、逆に「アメリカ人から見た当時のゴジラ像」ってそういう感じだったんだなあと思いました。ゴジラに同情的な全体のトーンも、アメリカ製の怪獣映画、という感じを受けます。
この企画が進んでいた1983年ごろというと、ゴジラシリーズを含む東宝特撮映画が再評価されつつある頃でした。私もあちこちで行われた上映会に行っては傷だらけのプリントで「ラドン」「モスラ」「地球防衛軍」「フランケンシュタイン対地底怪獣」「サンダ対ガイラ」などの傑作を観て、その面白さに驚かされたものです。
そしてこの企画が頓挫した1984年、本家の東宝がゴジラ映画の製作再開を発表し、1985年の正月映画として「ゴジラ」を公開します(同じお正月映画の「ゴーストバスターズ」「グレムリン」と並んで「3G決戦」なんて言われてました)。
この1984年版「ゴジラ」ではゴジラが体内に核動力を持つことが明確に描写されます。ストーリーには東西冷戦や核ミサイル衛星の誤射、ソ連の原子力潜水艦が盛り込まれ、クライマックスには秘密兵器であるホバー飛行の戦闘艇「スーパーX」がゴジラに新兵器のカドミウム弾を撃ちこむシーンがあります。
なんとなーくどことなくこの脚本に似ているような気がしないでもないのは…きっと気のせいです(笑)
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翻訳お疲れさまでした
1994年版に比べると完成度は今ひとつ…な感じはしますがこれもちょっと映像で見てみたいなあ~(^-^)
2015/7/2(木) 午後 7:51 [ お兄 ]
読んでいただいてありがとうございました。
「メカゴジラの逆襲」の後、1984年ゴジラ前の脚本としては、ゴジラが核エネルギーで
活動していたり人間の子供に興味を示したりと目新しい要素も盛り込んでいるのですが
「第一稿」ということでストーリーなどはまだ改善の余地あり、かもしれません。
デビッド・アレンのアニメートで動く恐竜ゴジラは見てみたかった気がします。
2015/7/4(土) 午前 10:47 [ ヘボ訳者 ]