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細い廊下
天井は低く、彼らは松明を体の正面で持たなければならない。
リプリーは二人の修道士より早く歩きすぎないよう努めている。
内景 梯子の立坑
何もない空間に長い梯子が一本伸びている。
少なくとも一マイルはありそうだ。
一行は昇って行く…
曲がりくねった廊下
頭上の天井板から液体が滴っている。
傾いた床の赤い水たまりに落ちる。
ジョンはひざまずいて、水たまりに指先を付ける…
ジョンが物音を耳にする。
「止まれ」と片手を上げる
一行は止まる。壁に貼り付いて身を隠す。
ジョンはアンソニーの棍棒を受け取る。
身体の前に棍棒を構えて前進する…
すばやく角を曲がって…
何者かを壁に押し付ける…
ドスン!
そいつは暴れる…
リプリーとアンソニーが駆け寄る…鎌を構えて…
そこにいたのは…
院長のカソックは破れ、汚れている。髪は乱れ、眼がぎらついている。
アンソニーの棍棒が院長の喉元に押し付けられている。
ジョンは下がる。
院長は指で髪をとかし、撫で付ける。
建前の時間は過ぎる。
院長は微笑む。リプリーの口調は鋭い。
内景 科学技術の部屋の廊下
今では四人となった逃亡者たちは、最後の廊下へとやってくる。
周囲は暗い。急な角度で曲がっている。先の見えない細い道。
床は古びて捩れた木ででこぼこだ。
何年もの間、上から落ちてきた水滴で歪んでいる。
一行は暗闇の中へ進んでいく。ロウソクを高く掲げて…
アンソニー
しんがりに付いている。杖を地面に突く…
ガチャン!!
その音の全員が動きを止める。
アンソニーが自分の棒を引き抜く。そこにあったのは…
彼らはロウソクを下げる。そして見る。
床
板張りのそこら中に…
バネ仕掛けの、鋼鉄の歯のついたケモノ罠が置かれている。
錆びて、開いた状態のままだ。彼らの周りじゅうにある。
彼ら四人は、人罠の地雷原の真ん中に立っている。誰も動かない。
ジョンは廊下の壁から外れかけの板材を取る。
振り返って、彼の正面にある罠の前に膝を突く。
板の端を罠の口の中へ差し入れる。
ガチャン!
他の三人はその音に飛び上がり…
ジョンは錆びた罠から板を引き抜く。
次の罠に近づき…
ガチャン!
リプリーはそばの壁から厚板を取り外す。
その下の表面がちらりと見える…
金属だ。
彼女はその冷たい、慣れ親しんだ材質に手を触れる。微笑む。
彼女は今、これが夢ではないことを理解する。
彼女は振り返って、目の前の罠を作動させる。
ガチャン!!
四人組
ゆっくりと廊下を進んでいく。片手はロウソクを高く掲げ、もう片手で板材を目の前の罠に差し入れながら…ガチャン、ガチャン…ガチャン、ガチャン。
まだ閉じていない罠を注意深く迂回しながら歩いて行く…
科学技術の部屋へ通じるドア
ノブもハンドルもない巨大な木製のドアだ。まるで壁の一部のように見える。ジョンとリプリーが最初にやってくる。二人は持っていた板材を下ろし、何か手がかりはないかとドアの縁を手探りしはじめる。
院長も二人に加わる。
廊下に戻って
アンソニーが遅れている。彼は廊下に何かの気配を感じる。
自分の背後で物音を聞く。
我々にも何かがちらりと見える…
彼は音のする方向へ振り向く…
誰もいない廊下があるだけだ。
彼は考える。また前へ進み始める…耳をそば立てたままで…ガチャン!
科学技術の部屋のドア
リプリーとジョン、院長がドアや壁を叩いている。
リプリーは苛立ち、疲れ果てて壁に頭をもたれさせる。
こんなに長く歩いてきて、締め出されるなんて。
彼女は胃にむかつきを感じる。
最後に食べてから、どのくらいになるだろう?
彼女はジョンの方を見る。
ジョンは彼女を見つめている。
リプリーと目が合って、彼は赤くなる。キュートだ。
彼女は額を拭って、また壁を叩き始める…
彼が叩いている壁は空洞のような音がする。
爪が板材の引っかかりを見つけ、引っぱる…
錆びた小さな圧力ピストンが作動し、その部分の板材が横へスライドする。
板の向こう
原始的なキーボードがある。おそらく二十世紀後半のものだ。
リプリーと院長が近づいてきて、見る。
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