日本の生産性を引き下げている「文章を読めない人」　情報が伝わらず、高学歴でもコミュニケーションに支障

新井紀子先生の書かれた「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」 https://amzn.to/2kNcYSM のことではないか．本書は「子ども」のことだけを言っているわけではなかった．「大人」もそうだとほのめかしていた．
NewPicksのコメントでも，「なぜそうとらえる？」という反応があったりするので，驚きとともに新鮮な感じを楽しんでいるが，そうとばかりは言ってられない．
「論理」，とくに数学の「論理演算」の基礎と，「レトリック」を理解していないのではないか．本来，社会に出る前に学校や仲間うちで学ぶべきものである．日本の教育で重要視されていないところかもしれない．言語と同じように若いうちに学べば習得は早いが，大人になってからも訓練で改善はできると思います．

「文」ではなく「文章」は、文脈（論理の流れ）を理解できてこそ、意味を取れます。

ある程度学歴が高いにもかかわらず文章が読めない人というのは、文の意味は取れても文章の意味（流れやメッセージ）を取れない人なわけで、イコール論理的な思考やシーケンシャルな論理展開ができない人ということになります。

長い物語を紡いだり、伸びやかな論理展開をできることこそ、人間の脳がワニの脳やウマの脳と違う点であり、それができないというのは人間の脳としての性能が悪いということになります。（言語化が苦手でも、イメージによって論理を理解したり展開することができるタイプの人もいるようですが、こういう人は他人の言説に対して的外れな批判をすることはあまり無いようです）

こういう人間の脳の性能が悪いにもかかわらず高学歴な人は、短文、暗記、短答の試験で高学歴を得たのではないかと思います。

だからそういう人はダメだという気はないですが、物語を味わい、論理展開を理解し、自分でも物語や論理展開を紡ぐことこそが思考の楽しみなのに、もったいないなと思います。

日本に限った話ではないと思う。
一応言語的には英語のほうが結論が先に出てきたり、主語述語や表現が明確だったり、またそのように訓練されていることが多いとは思う。それでも、敢えて難しく書いてくる人（それを読んだ英語ネイティブの上司が「こういう『試してくる人』っているんだよねー」と言っていた…）もいる。また、こっちがいったことを、華麗にスルーして、自分の主張だけ伝えてくる人もいる。

個人的には、人間全部を読まなかったり、間違えて理解するものだという前提で、コミュニケーションを進めたほうがいいと思っている。
正確に書こうとすれば長くなって読みにくくなるし、分かりやすく書こうと思えば細かい部分は捨象されてしまう。そして長かろうが短かろうが、書いたものが全部読まれる保証はない（だって自分も全部読んでいないことも多い）。あと書き手と読み手で情報量が違うのだから、前提も違ったりもする。

高学歴、、、というか、かなりの割合の人は文章を読めないしかけない。そんなもの。

私の経験上では、むしろ高学歴のほうがコミュ障率が高いような気がします。

成毛さんの言う通り

Slack、Skype、Hangoutなどチャットツールを使って仕事をすることが多くなってから、メール以上に文字に触れる機会が多いため、読解力＋スピード＋流れという３つに対応できる人が生産性が高いという定義になってきているなと感じています。

読解力が苦手な相手に対してはボイスチャットでも良いと思いますが、だったら直接話せば良いわけですしね。
個人的にはボイスチャットで残すのが楽なのですが。
声だと伝わる人、結構多いなと思いますので。

読解力もそうですが、文章での表現力にも課題があると思います。もうひとつ言えば、プレゼンの表現力も。読み取る側にも、伝える側にも課題ありです。

こういう問題が発生する時は往々にして双方に問題がある場合が殆どじゃないでしょうか。文章を書く側はシンプルに書いたつもりでも、必要な情報が詰まっていない場合もあります。そういう文章を書く人は大抵読む事も苦手なようで、何度も同じ内容を伝えないと理解してもらえない。

結局「目くそ鼻くそを笑う」ではないかと。