フランス人が高くても外で「ランチ」をする理由

おいしいものを食べたいわけではなかった

フランス人にとってランチとは?(写真:anouchka/iStock)

フランスに住む日本人女性くみと、日本に住んだ経験を持つフランス人男性のエマニュエルが、さまざまなテーマについて日本とフランスの相違点について語り合う本連載。今回はフランスのランチ事情について語り合いました。フランスの社会人がわざわざ高いお金を払ってまで、外食するその理由とは?

学生にとって頼りになる学食

くみ:パリに住み始めたときはまだ学生だったけど、日本と違うことで驚いたのが外食の値段。とくにお昼は学生も家の外で食べることが多いから、みんながどうしているのかすごく気になった。

日本だと、私の通っていた大学は学食があって、いちばん安い小ぶりなカレーが350円とかだったかな? その点では、パリは学食が安かった! 今は値上がりしたかもしれないけど、1食一律に2.5ユーロ(約300円)で、とにかく量がすごかった。最もスタンダードなメニューで、ステーキとポテトフライ、それにたいていクタクタに煮たニンジンやズッキーニ、ブロッコリーなどの野菜がある感じで、任せているとすべて大盛りだよね。

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それから、自分でサンドイッチとフルーツなど簡単なお弁当を持ってきてる人もよく見かけた。それも、クロワッサンやバゲットは高いから、スーパーで袋入りで売ってるパンドミーとかにハムとバターとかを挟んで、アルミに包んだだけとかね。フルーツもだいたいリンゴ丸ごと、そのままリュックやバッグに入ってて、取り出してそのままかじるよね! そういうのは、日本では見かけないなと思った。

でも最近は日本のお弁当箱もときどき売っていて、フランス人はどうやって使っているのか気になってるんだけど、どう?

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  • seagullee3efc7db04d
    日本の外食は異常に安いですね。
    某国にいた時に、ハムを挟んだだけの食パンが600円くらいしていたのに驚いた記憶があります。コーラの小さい水の500mlくらいのを普通に300円くらいで売ってたりするし。
    そこへいくと日本の物価はとても安いと思います。昔は日本の物価は高いと言われていましたが、今は昔となりましたね。
    ただ安いのが必ずしも良いかと言うとそうも言えませんが。
    結局、高くてもランチタイムに豊かな時間を持てると言う事は、そのまま暮らし方の余裕でもある訳ですよね。日本人にはそんな余裕がありません。もしかしたらそれを求めてもいないのかもしれませんね。
    物価が安過ぎれば、結局賃金に跳ね返って、いろいろな意味で生活を貧しくする原因になっている気がしますね。
    up56
    down8
    2019/11/26 07:19
  • やれやれa2e71308f1fc
    この前初めてパリを旅行しましたが、街中にあるカフェが高くて驚きました。簡単な食事(コスパは吉牛の方がまし)で10ユーロは飛んでいくし、そこそこ満足するまで食べようと思ったら15~20ユーロ行ってしまう、酒抜きでも。それでも昼も夜も結構賑わっているんですよね。友達同士、仲間同士で楽しく語らっているのかと思ったらそういう話もしているんですね。参考になります。
    up15
    down7
    2019/11/26 10:47
  • ham7fea2850a161
    フランスに出張した時に3つ星レストランで昼食をごちそうになった。フルコースとは言え終わったのが3時であった。各料理ごとにお酒が付いてくる。そして最後に葉巻タバコのサービス。周りの客も同じであった。フランス人はよく喋る。ドイツ人と違って前置きが長い。非常に疲れる。
    up20
    down13
    2019/11/26 08:36
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