大学外の企業での雇用について、特定の国籍を持つ人間を採用する、しない、といった発言は大学がコミットする案件ではありません。
しかし、曲がりなりにも本学の教員であると称しつつ「下級国民」「パヨク」といった表現を含む書き込みがなされているのは、極めて残念なことです。
また、「レイシスト」など関連の問題にまつわる基本概念も知らず、幼稚な情報発信を繰り返していたことは、情報部署に関係する国立大学法人スタッフとして、あり得ない低水準と言わねばなりません。
欠如していた教養教育
ネットで検索すればすぐ分かることなので、明記するなら、この青年が雇用されているのは「大学院情報学環情報経済AIソリューション寄付講座」という企業からの寄付講座です。
詳細に触れることは避けますが、この寄付講座は現在、実質的に活動を停止している状態にあります。
そして、ここで雇用した青年が制御不能になっていて困るという話は、数か月前から耳にしていました。
講座は停止される可能性があると認識しています。具体的なことは追って発表があるかと思いますので、ここでは触れません。
数日前、ネットで「ヘイト書き込みをする東大教員がいる」といった噂を目にしたとき、ただちにそれが、問題の講座の問題の青年であるとは認識しませんでした。
週末になって状況を認識するところとなり、まず当該青年の履歴を確認しました。
この青年の大学入学以前のキャリアについては省略しますが、2007年に経産省の未踏ソフトウエア創造事業に応募して「スーパークリエータ」の認定を受けた様子で、手の動く人であるのは間違いないと思います。