【尿酸値に悩む酒好き必見】尿酸値を抑えながら楽しめるお酒とは?
社会人になり、お付き合いなどでお酒を楽しむ機会が増えるとその分、身体への負担も大きくなります。その一つに、健康診断でも引っ掛かってしまう人が多い「尿酸値」が高くなってしまうことが挙げられます。そこで今回は、痛風にも繋がりかねない「尿酸値」を抑えながら楽しめるお酒をご紹介します。
尿酸値が上がる訳とは?
尿酸の原料とは?
尿酸は、プリン体と呼ばれる成分により、生成されます。ただ、このプリン体の多くは、体内で生成されるのがなんと80%もあります。それは、細胞が生まれ変わる代謝の過程で生成されるので、生きているだけで、プリン体は、作られます。
また、残りの20%程度は、食べ物や飲み物の摂取により、体内に入ってきます。公益財団法人痛風・尿酸財団の「食品・飲料中のプリン体含有量」では、食品の100g中に含まれるプリン体のうち、「300mg以上」含まれる食品を「極めて多い」としており、また「200〜300mg」含まれる食品を「多い」と分類しています。
具体的に、プリン体の多い食品は下記の通りです。
・カツオブシ(493.3mg)
・あんこう 肝の酒蒸し(399.2mg)
・干し椎茸(379.5mg)
・鶏レバー(312.2mg)
・イサキ白子(305.5mg)
・豚レバー(284.8mg)
・大正エビ(274.2mg)
・牛肉レバー(219.8mg) など
尿酸の原料とは?
先ほどの「プリン体」は、主に胃腸で分解・吸収され、その後、肝臓で代謝されます。胃腸では、主に、「ヌクレオチド」→「ヌクレオシド」→「プリン塩基」に分解され、小腸で吸収されます。
「プリン塩基」は、小腸で吸収されにくいとされ、以前より臨床研究等の実態解明が盛んになっています。最近では、日東薬品工業と京都大学小川 順教授が、「ラクトバチルス属ブレビス種の乳酸菌に尿酸値を下げる効果が期待できることを確認」したり、株式会社明治が、「Lactobacillus gasseri PA-3乳酸菌株に尿酸値を下げる」ことも明らかにしています。
このように、乳酸菌による尿酸値の抑制を唱える研究が、多く発表されていますので、今後の動向が楽しみです。
尿酸の生成から排出へ
いよいよ、腸管で吸収されたプリン体の成分は、肝臓に運ばれると代謝し、「尿酸」に変わっていきます。この尿酸は、「酸」という漢字が付くので、お分かりいただけるかと思いますが、「酸性物質」です。
この尿酸は、腎臓に運搬され、尿で体外に排出されます。
尿酸値が上がってしまう理由
そもそも、尿は、通常のpH値が6〜7とされています。ですので、このpH値は、0〜14で表記され、酸性であればあるほど、数値は小さくなり、一方で、アルカリ性であればあるほど、より14に近づいていきます。
ただし、痛風や尿酸値の高い人の尿は、このpH値が6以下であることも多く、ひどい人は、5.5以下になってしまっていることもあるようです。
では、何故、尿酸値が高くなってしまうのでしょうか?その理由は、中学・高校の化学で習った「酸と塩基性の反応」にあります。これは、酸性物質は、それを溶かす溶液のpH値が上がる(よりアルカリ性に近づくと)と溶けやすくなり、またアルカリ性物質は、それを溶かす溶液のpH値が下がる(より酸性に近づくと)と溶けやすく性質です。
要するに、たくさん生成された結果、尿に含まれる尿酸の濃度が高くなり、その結果、尿の酸性度合いが高まり、これ以上尿酸を溶かすことができなくなってしまい、体内に尿酸が蓄積されて行ってしまいます。
痛風になる理由
このように、尿の酸性度合いが高まると、体内に尿酸が残りやすい状況が続きます。それによって、体内のナトリウム(Na)と結びついてしまい、結晶化してしまいます。この結晶を、血液中の白血球が、異物と認識し、炎症反応してしまいます。
これによって、体の関節が痛む「痛風」を発症してしまうのです。このため、痛風を防ぐためには、尿酸値をコントロールすることに相まって、なるべく塩分を控えるなどすることも重要と言えますね。
・なるべく塩分は控えめに
尿酸値を抑えて楽しめるお酒とは?
研究概要
2004年に発表された論文、「Beer, liquor, and wine consumption and serum uric acid level: The Third National Health and Nutrition Examination Survey」の実験では、20歳以上の男女合計14,809名(男:6,932名、女:7,877名)を対象に、「ビール」・「ハードリカー」・「ワイン」の飲酒により、血清尿酸値の増減を観察しました。
この実験では、尿酸に対して、アロプリノールなどの薬剤で処置していたり、そのほかの療法を実施している人は、対象外としていますので、それにも関わらず、14,809名を対象にしていますので、すごいですよね。
被験者の概要は下記の通りです。
平均年齢:44.7歳
平均血清尿酸値:5.32(なお、日本での適正値域は、「男性:3.8〜7.5、女性:2.4〜5.8」)
尿酸値の上昇を抑えられるのは?
この研究では、「1.年齢」と「2.年齢を含めたそのほか変数」で結果に影響が出ないように、調整して実験を行っています。その結果、「ビール」と「ハードリカー(蒸留酒が主)」を飲酒していた人の尿酸値は、飲酒量が増えていくと上昇していくことがわかりました。
その一方で、ワインは、飲酒量に応じてではありませんが、程よい適量の飲酒量(具体的には、明示されていません)であれば、大幅にという訳ではありませんが尿酸値は下がっていました。
この理由は、いくつかありますが、ワインの性質にあるかもしれません。というのも、ワインは、アルカリ性の食品でもあると言われ、尿のpHを6,2〜6.9程度に調整する働きがあると言われています。
そのため、先ほどご紹介した「酸と塩基性の反応」から、ワインを飲むとpHが6.2〜6.9程度に調整されるとすると、尿が尿酸を含むことができる可能性は高まるためとも考えられるのではないでしょうか?
適量のワインの飲酒量はこちらの記事がおすすめ
男性より女性がワインを飲むと尿酸値の抑制が大きい
この実験では、男性より女性の方が飲酒量の合計(平均)が減ったという前提で、ワインを飲んだ男性より女性の方が、尿酸値が減少傾向にありました。そのため、「ワインを多く飲む=尿酸値が下がる」という訳ではなく、程よい適量のワイン飲酒量が尿酸値を下げてくれるのかもしれません。
まとめ
・ワインは、アルカリ性食品のため、尿のpH値を弱酸性(6.2〜6.9程度)にしてくれ、尿酸を尿で排出しやすくなる
・尿酸値を下げるのに、乳酸菌が注目されつつある
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