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 奈良県生駒市の街が移り変わる様子を写真で次代へ伝えようというイベント「ミライのキオク」が23日、近鉄生駒駅周辺で初めて催された。市が保存・公開している昭和の頃の写真と同じ角度で撮影して記録するという試みで、市内外から約20人が参加した。

 参加者は同駅近くの市民活動推進センター「ららポート」に集合。4班に分かれ、市いこまの魅力創造課が用意した1970~80年代のモノクロ写真計約80枚について、撮影地点がどこなのか、新旧の地図を見比べながら見当をつけた。

 この後、各班ごとに歩きながら撮影地点と角度を探し当て、一眼レフやスマートフォンのカメラに収めていった。同駅周辺は再開発や線路の高架化で大きく様変わりしており、遠くの山や道路の形状、今も残る商店など少ないヒントを頼りに、行ったり来たりしながら撮影していった。

 参加者の一人で、生駒市東旭ケ丘の元教師、當麻(とうま)正巳さん(66)は「街がどう変わったのか、よくわかった。生駒への愛着もわきます」と話した。この日撮影された画像は市が保存し、「歴史写真」としてオープンデータのサイトで公開する予定。(伊藤誠)