球団初の3年連続日本一を達成したソフトバンクの祝賀パレードが24日、福岡市中心部であり、オープンカーに乗った選手や監督らが、約2・3キロのコースに集った約25万人のファンの声援に応え喜びを分かち合った。国内FA権を行使し、退団必至の福田秀平外野手(30)はファンの声に目頭を熱くした。激しい争奪戦の結論は、今週中にも出す構えだ。
「どこに行っても、応援しているからな!」。今オフのFA市場における主役の胸にファンの言葉が突き刺さった。オープンカーから手を振りながら、沿道を埋め尽くすファンの顔がかすんだ。「グッと来るものがありました。それを柊太(石川)が見逃さなくて…」。チームメートの前でこらえきれなくなった。
宣言から1カ月。その間、西武、中日、ヤクルト、ロッテ、楽天の順で交渉した。残留の可能性が限りなくゼロに近い中「迷いましたけど、お礼を言おうと思って。これが最後のユニホーム姿になるかもしれなかったので」と球団行事への参加を決めた。
パレードに続くファンフェスティバルの後には、当初のスケジュールになかったサイン会を行い、ファンへの感謝の思いを最大限に示した。一方で、ファンと同様にチームメートも動向を注視。久々にチームが一堂に会した場で「みんなこの(FAの)話題で持ちきりだった」と苦笑いだった。
タイムリミットが迫ってきていることも事実。楽天からは近日中に返事を求められていることも明かした上で「他球団にもご迷惑をおかけして申し訳ない。固まりつつあるし、今月中には絶対決めたいと考えている。あとは、野球選手として何を大事にするのか」。決断に向け、最終局面を迎えている。