東京五輪エンブレム変更要請へ ベルギー劇場側、著作権を主張

2015/7/31付

【ブリュッセル=共同】2020年の東京五輪エンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴと似ているとされる問題で、ロゴのデザイナー、オリビエ・ドビ氏は30日、近く劇場と共に国際オリンピック委員会(IOC)などに対し、エンブレムの不使用や変更といった対応を求める方針を決めたと明らかにした。

ドビ氏は、手続きの詳細は弁護士が今後決めると説明し「私としてはエンブレムの取り下げや変更を想定している」と述べた。早ければ来週にも弁護士が手続きを取るとの見通しを示した。

大会組織委員会が国際商標を確認したと説明していることについてドビ氏は、劇場のロゴは商標登録されていないとした上で「13年に先に公表された。インターネット上で見つけるのは難しくない」と述べ、自作の著作権が優先するとの考えを示した。

また、劇場総監督と共同の決断だと強調し「劇場は全世界と定期的に交流している。自分たちのロゴと似たものがあってほしくないのだろう」と指摘。自身としても「自分の作品が唯一である方がいい」と話した。

エンブレムをめぐっては、スペイン・バルセロナのデザイン事務所の作品に似ているとの指摘もあるが、同事務所は「恐らく偶然の一致だ」と述べ、問題視しない考えを示している。

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