大リーグ機構は、アストロズが2017~19年にサイン盗みしていた疑惑について調査中だが、選手への聞き取り調査も開始された。23日の米スポーツ専門局ESPN(電子版)が報じた。
盗んだサインの内容を打席で知る方法として、ばんそうこうや靴の中に電子機器を仕込んだり、目立たないイヤホンを装着したりしていたかなどを尋ねられているという。また、情報提供した選手には、“司法取引”のように寛大な処遇を受けるとの言質を与えられている。
また、大リーグはアストロズ首脳陣の携帯電話の押収を要請。ヒンチ監督、当時のコーラ・ベンチコーチ(現レッドソックス監督)、当時はアストロズの選手だった現メッツのベルトラン監督らは既に聞き取り調査を受けたが、必要に応じて複数回の面談を命じられる可能性がある。また、他球団からアストロズのサイン盗みに関する情報が続々と寄せられ、大リーグはこの虚実を分別するのにも大わらわだという。
アストロズは17年、相手捕手のサインを盗むためのカメラを外野席に設置し、サインを打者に伝達していたと報じられ、さらにゴールドスタインGM特別補佐は電子機器によるサイン盗みを強制するメールをスカウト陣に送っていたとされる。
マンフレッド・コミッショナーは2月の来春キャンプまでに調査を終えたい意向で、もし電子機器を用いたサイン盗みの違反が事実だった場合は、厳罰が見込まれる。具体的には首脳陣の謹慎、億単位の罰金、ドラフト指名権のはく奪や国際FA契約金の減額などの可能性が報じられている。