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頓挫したCSの研究

 

日本ではCSの原因解明の為の研究は

現在ほぼ行われていないと思います。

理由は原因が解明されないというより、

CSを心因性とする懸念があるからです。

 

健常者が心因性と疑うのは、

症状の辛さが患者にしか分からないからです。

例えばタバコを吸う人にしてみたら

煙たがるほうがおかしいという感覚に近いと思います。

 

自分の考える3つの要素の原理に当てはめると、

香害も化学物質過敏症もシックハウスもシックスクールも、

すべて共通の傷病と云えると思っています。

 

香害がこれほど社会問題になっているのは、

一方でCSを心因性とする印象操作があり、

CSの認知度が低くなった事の反動だと思います。

  

その印象操作とは御用学者様が行った、

CS患者に対する低濃度ホルムアルデヒド暴露の二重盲検法です。

 

これはCS患者の目と耳をふさぎ、

非常に低濃度のホルムアルデヒドを10分程度暴露するという実験で、

結果、患者には反応が見られなかったというものです。

これを理由に有害物質を吸ったと云う思い込みで発症する、

心因性とされるようになりました。

 

要素その2にあるように、

ホルムアルデヒドの影響が現れるのは長期間暴露です。

低濃度、短時間では何も起きないのは当たり前です。

ホルムアルデヒドは内因性物質で上気道(喉から上)から体内に吸収され、

1 ppmでも99%吸収されると予見されていますが、

何かしらの内因性代謝によって、

扁桃体皮質核にパルブアルブミン陽性ニューロンを発現させるには

短時間では不可能です。

 

高濃度のホルムアルデヒドの暴露が続いた患者であれば、

要素その1で説明したように、

ホルムアルデヒド分子に反応する匂い受容体と対になっている、

興奮性ニューロンが発達する事で、

低濃度であっても感受できる人も存在するとは思います。

ただしこの二重盲検法が行われたのは、

ホルムアルデヒドの規制が出来た何年も後です。

高濃度暴露の環境で発症した人間は居ないはずです。

 

この実験が行われる以前に、

CS患者に対して発症原因の統計が取られていました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/chemobio/2/2/2_2_178/_pdf

 

▼発症者の90%以上に症状が出るもの
・家庭用殺虫
・殺菌
・防虫剤類
▼発症者の80%以上に症状が出るもの
・香水などの化粧関連用品類
・衣料用洗剤類
・防臭
・消臭
・芳香剤類
・タバコの煙
・シャンプーなどボディーケア用品類
・灯油などの燃料類
・ペンなど筆記用具類
・印刷物類

 

ホルムアルデヒドという回答はありません。

 

本来、二重盲検法で暴露すべき化学物質は、

以上のアンケート結果にあるような個人差のある、

各人それぞれの興奮性ニューロンが発達した、

匂い受容体の対象でなくてはなりません。

 

つまりホルムアルデヒドの二重盲検法は

間違っていたといえます。

 

海外でも以前に同じ二重盲検法の研究結果が出ていました。

なぜ、あえて同じ結果が出る事が解っていて

こんなデタラメな研究が行われたのでしょうか。

 

真意も理解出来ない医者や学者や国民が鵜吞みにするからです。

これを印象操作といいます。

 

(追記)

CSの研究は現在ほぼ行われていないと書きましたが訂正します。

出典:「化学物質過敏症」を訴える集団における微量化学物質影響のリアルタイムモニタリング」課題番号 25340050
(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25340050/ )

CS患者は嗅覚中枢が過剰に反応し、匂い刺激で前頭前野が活性化している事が確認されたという研究内容です。

この研究のインチキ臭いところは、TVOCと標準臭素の相互実験をやっていない事。

臭素で自律神経機能の変動を測定したら、おそらく異常が出ていたと思います。

御用学者様が自ら二重盲検法が間違ってた事を認めるような研究結果ですが、

研究代表者として名があがっている1名の御用学者様は、

この研究以降に二重盲検法を理由にCSは心因性という意見書を書いています。

嗅覚を発達させるような製品の販売を容認しているのも御用学者様です。

 

これで報酬がもらえるとは、上等なお仕事ですね。

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