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【首都スポ】

[大学ラグビー]選手権出場権争い佳境 23日に早慶戦など好カードめじろ押し

2019年11月23日 紙面から

対抗戦の得点ランク1位は5戦を終えて97点の早大SH斎藤だ(10日の帝京大戦で)=秩父宮ラグビー場で(いずれも大友信彦撮影)

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 W杯日本大会の熱冷めやらぬラグビー界だが、関東大学ラグビーは大学選手権の出場権を懸けた佳境を迎えた。23日は伝統の早慶戦、24日は新旧王者の明帝戦と、対抗戦グループの上位同士、さらに大学選手権出場への4枠を争う筑波大と日体大が激突する。リーグ戦グループは東海大が優勝を決めたものの、2位以下はまだ予断を許さない大混戦だ。目指すは新国立競技場での開催が決まった来年1月11日の決勝。ラ組男子の戦いはここから沸騰する。 (大友信彦)

 ラグビーW杯が話題をさらった今秋。だが、いつまでも“W杯ロス”を引きずってもいられない。トップリーグの開幕は1月12日とまだ先だが、その前日の1月11日に決勝を迎えるのが学生ナンバーワンの座を懸けた大学選手権。その決勝が、完成したばかりの新国立競技場で行われることがこのほど決まった。本来ならばW杯開幕戦や決勝が行われるはずだった晴れ舞台でだ。今週と来週は、その舞台に立つ権利を懸けた関東勢同士の戦いがクライマックスを迎える。

 23日に行われるのは対抗戦グループ、伝統の早慶戦。早大はここまで5戦全勝。10日の帝京大との全勝対決では主将のSH斎藤直人(4年)がロスタイムに劇的トライで逆転勝ち。斎藤は対抗戦グループ得点ランクでも首位に立つ学生ナンバーワンSH。昨季は6勝1敗で帝京大と並び8季ぶりの対抗戦優勝を飾ったが、今季は全勝優勝を狙う。

慶大のカギを握るのは密集でタフに働くフランカー山本(右)早大撃破のカギを握る存在だ(4日の日体大戦で)=上柚木陸上競技場で

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 その早大に挑む慶大はここまで2勝3敗と不振。大学選手権出場には残る早大、帝京大に連勝するしかないが、伝統の早慶戦では過去何度もミラクルを起こしてきた。チーム最多7トライを挙げているフランカー山本凱(2年)が攻守の両面で鍵を握る。

(右)対抗戦のトライランク1位は5戦を終えて9トライの明大WTB山崎だ (左)得点ランクで早大の斎藤を3点差で追う明大SO山沢(いずれも10日の慶大戦)=秩父宮ラグビー場で

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 24日の注目対決は明大-帝京大。明大は10日の慶大戦に40-3と完勝。ここまで9トライで対抗戦グループトライ王のWTB山崎洋之(4年)、得点王争いで早大・斎藤を3点差で追うSO山沢京平(3年)を中心とした得点力は抜群。昨季は22季ぶりで大学王座を奪回したが、まだ取り戻せていないのが1998年を最後に遠ざかっている対抗戦の単独優勝。21年ぶりの復権へ、まずは宿敵・帝京大撃破に挑む。

明大戦で初先発する帝京大SO押川(10日の早大戦)=秩父宮ラグビー場で

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 その帝京大は10日に早大に敗れたが、残る明大と慶大に連勝すれば対抗戦2位以内を確保できる。明大戦では本来CTBの本郷泰司主将(4年)をフランカーで起用。SOには押川敦治(2年)が初先発する大胆布陣で挑む。

 前橋市内では2勝3敗で並ぶ筑波大と日体大が直接対決。ここで勝てば大学選手権出場の4位以内に大きく近づきそうだ。

 リーグ戦グループは東海大が既に優勝を決めている。リーグ戦のトライランク1位のFWレキマ・ナサミラ(1年)を始め攻撃力は圧巻だ。

リーグ戦の得点王に独走する流通経大FB河野(4月14日の東日本大学セブンズで)

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 2位以下は混戦。4勝2敗の流通経大は東海大を終了直前までリードする激戦を繰り広げた。正確なキックを誇るFB河野竣太(2年)はリーグ戦得点王を独走中。

 ここまで4勝1敗の日大は、24日の専大戦に勝てば6季ぶりの大学選手権出場が決まる。対する専大も残る日大と中大に連勝すれば、上位の結果次第で19季ぶりの大学選手権出場に望みがつながる。

 3勝3敗の大東大、2勝4敗の法大も交えた争いは最後まで目が離せない。目指すは年越し、そして新国立だ!!

リーグ戦のトライランクでトップに立つ東海大FWレキマ・ナサミラ(8月31日の中大戦で)=菅平サニアパークで

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◆大学選手権出場枠

 大学選手権のリーグ別出場枠は前シーズンの決勝進出チームの所属リーグで増枠される。今季は関東対抗戦と関西が4位まで、関東リーグ戦が3位までが出場する。

 対抗戦は明大と早大が既に4位以上を確定。暫定3位の帝京大は残り2戦で1勝すれば決定だが、2敗すると、現在2勝3敗の慶大、筑波大、日体大と並ぶ可能性がある。勝敗が並んだ場合、対抗戦では同順位とするが、大学選手権出場のための順位は以下の順で決める。(1)総得失点差(2)総得失トライ差(3)総得点(4)総得トライ(5)抽選

 リーグ戦は3位までが大学選手権出場。既に優勝を決めている東海大は確定。現在3位の日大は24日の専大に勝てば6季ぶりの大学選手権出場が決まる。専大が勝てば、上位の成績次第で19季ぶり大学選手権出場の道が開ける。

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