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悪いと言うならば
作者:砂臥 たまき
人から嘗められるというのは愉快な事ではない。
ただ、嘗められる側の人間にも相応の問題がある。
例えば『完全に今怒っていい場面だよね?』ってところで怒りそびれ、問題をすり替えられたのに気付かず謝ってしまう人。
はい、俺。
……頭が悪いなぁ。
頭が悪いと往々にしてこういうことが起こる。
そして後々滅茶苦茶腹が立つのだ。
そしてその時には既に手遅れなのだ。
アメリカだったら謝った方が負けという。
俺は既に負けている。
残ったのは嘗められた態度をとられて、それに対しての謝罪をされず、他の事を持ち出して逆ギレ気味の対応をとられたのに何故か卑屈に謝るという自らへの後悔のみである。
……どうせ馬鹿ならば、『……あれ? 俺悪くなくね? はっ! 問題すり替えられてる!!』って事にも気付かないままでいたかった。
モヤモヤが残るので、考えてしまったのが良くなかった。
俺がそもそも怒った『事の経緯』だけ考えたら、完全に俺悪くないじゃん。
だが時は既に遅いのだった。
多分もう、そこの部分すらどうせ俺が悪いことになってんだ。
そして今更言い出したことで、「あー、あいつまた勝手に被害者面してらw」とか言われちゃうんだ。
ああ、馬鹿って損だなぁ。
──悪いと言うならば、全て頭が悪いのだった。
そして『お人好し』という言葉は、一部『馬鹿』の揶揄に使われるのだった。
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