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【首都スポ】

[大学サッカー]立正大躍進の立役者 人見、得点王 武田、アシスト王へ最終戦

2019年11月22日 紙面から

FW人見(左)の16ゴールのうち、MF武田のアシストによるものが5点ある。得点を生む重要な“ホットライン”になっている=埼玉県熊谷市の立正大熊谷キャンパスで(福永忠敬撮影)

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 第93回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は今週末に最終節を迎える。安定感が際立った明大の3年ぶり5回目となる優勝がすでに決まっているが、初昇格1年目で3位に食い込んだ立正大の健闘も光る。その新興チーム躍進の立役者となったのが、16ゴールのFW人見拓哉(4年・矢板中央)と8アシストのMF武田夏輝(4年・清水ユース)。ともに現時点でランキングの単独首位に立っている。個人タイトルの行方にも注目が集まる最終戦を前に、両選手に聞いた。 (取材・構成、関孝伸)

 -1部初昇格の1年目を3位で終えることが前節終了時点で決定しています。インカレ初出場も決まっています

 人見「1部でやれる自信はありましたし、インカレには絶対に出たいと思っていました。最後のところでギリギリ(6位以内に入ってインカレ出場権を)もぎ取るイメージだったんですけど、いい意味でそうはなりませんでした。チームとしての目標がインカレ出場だったので、達成できたのは良かったです。勝ったときのみんなの笑顔を見るのがうれしかったです。でも、3位で終わってみて思うのは(明大が独走優勝した中でそれに続く)2位に入りたかったなということです」

 武田「インカレ出場を目標として掲げたわけですけど、僕の中にはまずは1部に残留して来年につなげたいという思いがありました。1年目で3位になれたのはうれしいです。満足はしていませんけど、全体としては考えていた以上にうまくいった一年でした。ただ、(第15節から)4連敗したときは焦りました」

 -1部でやっていける手応えをつかんだのはいつですか

 武田「開幕戦で(前回王者の)早稲田に勝てたのはチームとしても個人としても自信になりました。でも、本当の意味でやれる手応えをつかんだのは個人的には(第4節の)順天戦です。順天には高校でチームメートだった村松航太(4年DF・清水ユース)がいるんですけど、大学に入ったときは向こうが関東1部でこっちは東京都1部でした。舞台が違いすぎてかなわないとずっと思っていたその順天に3-0で勝てたので、僕としては順天戦が一番自信になった試合です」

 人見「去年までは(リーグが違う)明治や順天などの試合をスタンドで見ていました。質が高いし、これが大学のトップレベルなんだと感じていたその順天に無失点で勝てたので、自分もあの試合はかなりデカかったと思います」

 -2人はチームの躍進に大きく貢献しました。3度のハットトリックなどで16ゴールをマークしているストライカーの人見選手と、左足から繰り出すクロスボールを武器に8アシストを記録している左ウイングバックの武田選手。ともに個人タイトルが見えています

 武田「アシストのことは特に前半戦は意識していませんでした。僕はクロスの質が課題で、今年はその練習を結構やりました。後半戦になってアシストが増えて、いつの間にかランキングの上位にいました。今は自分のアシストでゴールが決まる喜びを感じています。アシスト王のタイトルはここまできたら超ほしいです。タク(人見)と一緒に個人タイトルを取りたいです」

 人見「開幕前の(自身の得点)目標は10点でした。去年は2部で6点だったんですけど、今年は大学生活最後の年にレベルが高い1部の選手たちと得点王争いをしたいと考えていました。最終節でも点を取って、得点王になりたいと思います」

 -最後にインカレでの目標を聞かせてください

 人見「チームとしての目標を決めるべきだと思うんですけど、自分は優勝を狙うしかないと考えています」

 武田「優勝して、うれし涙を流したいです」

寮で同部屋だったことがある2人はピッチ外でも仲がいい

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☆人見拓哉 アラカルト

 ◆無類の麺好き パスタ、ラーメン、うどんなどの麺類を週に3回は食す。麺は別腹だとか。パスタとピザなどを提供するチェーン店「ナポリの食卓」に車でよく食べに行く。同店の好きなメニューはベーコンとツナのトマトソース大葉風味。

 ◆アニメも好き 「黒子のバスケ」や「ハイキュー!!」といったスポーツを題材とする作品が好きなほか、「名探偵コナン」もよく見る。また、原作を読んだりもする。「名探偵コナン」などは全巻そろえてある。

<人見拓哉(ひとみ・たくや)> 1997(平成9)年12月18日生まれ、栃木県那須塩原市出身の21歳。175センチ、66キロ。3歳のときからボールを蹴り始め、同市立埼玉(さきたま)小2年のときに埼玉FCに入った。小5の途中でAS栃木ボン・ディ・ボーラへ。中学卒業時まで同クラブでプレーした後、矢板中央高に進んだ。同高3年時の全国高校選手権でベスト16。立正大では2年時の途中からレギュラーとして活躍している。今季の関東大学1部リーグでの実績は20試合出場16ゴール4アシスト。

☆武田夏輝 アラカルト

 ◆ラップ フリースタイルのラップバトル(即興によるラップのかけ合い)を見るのが好きで、YouTubeなどでよく楽しむ。ラップバトルのテレビ番組「フリースタイルダンジョン」の公開収録に出かけたりもする。

 ◆キムチ 最近ハマっていて大量買いする。お気に入りは白菜キムチ。サッカー部の食事の席に自分でわざわざ持ち込むこともある。そのときはみんなにもあげる。外食先でキムチがメニューにある場合は必ずといっていいほど注文する。

<武田夏輝(たけだ・なつき)> 1997(平成9)年4月8日生まれ、静岡市葵区出身の22歳。173センチ、68キロ。同市立服織(はとり)小1年のときに静岡まちかどFCでサッカーを始め、中学高校の6年間をJ1清水の下部組織で過ごした。中3時の日本クラブユース選手権(U-15)で3位。立正大では2年時の途中からレギュラーとして活躍している。今季の関東大学1部リーグでの実績は21試合出場1ゴール8アシスト。

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