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【コラム 撃戦記】

防衛戦の先に見据える夢…アルバレスらとの戦い

2019年11月22日 紙面から

 村田諒太がいい仕上がりを見せている。初防衛戦を戦うバトラーのビデオを見た村田の印象は「好戦的で若くて勢いがある」。しかし「かなえたい夢があるので絶対勝ちます」と気持ちは、防衛戦の先にあるようだ。

 口には出さなかったが「夢」はアルバレス(メキシコ)やゴロフキン(カザフスタン)とのスーパーファイトだろう。前回はブラント(米国)を2回TKO勝ちで強打復活をアピールした。しかし、問題はアルバレスやゴロフキンにどれだけ自身の存在を意識させたかだ。村田は「あれが自分のボクシング」とブラントとの試合を振り返ったが、「僕がボクサーの中のボクサーかというとそうじゃない。それを目指したいと思う気持ちがある。それをモチベーションに闘っている」と語り、現状には満足していない。

 家族がいるのに東洋大職員を辞めてプロに入った。相当の覚悟でここまで来たが、アルバレスらとの戦いの夢をかなえるには、今回の防衛戦もKOなど圧倒する質が問われる。 (格闘技評論家)

 

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