「 #ゴジラキングオブモンスターズ」、無事観てきました。そもそもがタイトルを含めて、全編もうこれ完全に「ヨハネの黙示録」なゴジラKOMについて、自分用メモ。ネタバレです。 #ゴジラ
「ヨハネの黙示録」って何ですか、からの話になっちゃうと思うのですけど、これは「新約聖書」の最後に位置する、聖書内で唯一の「(まだ起きていない)世界の終末を神が語ったもの=預言書」なんですね。唯一というとおり、神の行ないを書き連ねる聖書の基本スタイルからするととても異質で特殊な位置づけにあるものです。
この黙示録に登場するのがサタンの化身としての「竜」と「獣」。
この「獣」のうち、「第一の獣(The first beast)」とされるものは「海から現れる、7つの頭と10本の角を持つ獣(having seven heads and ten horns)」。ちなみに、その頭のひとつは「致命的な傷を負うものの自力で癒え(One of its heads had a mortal wound which healed itself)」たりします。
第一の獣は、「7つの頭と10本の角を持つ赤き竜(red seven-headed dragon having ten horns)」から「力と王座と権威」を与えられます。
傷ついた頭が癒えるイベントがあるのでもう言うまでもないですけど、前者は「南極の氷から目覚めるキングギドラ」、後者は「メキシコの火山から現れるラドン」そのまんまです。
ところで海から現れるキングギドラが「第一の獣」と順序づけられてることからたぶんお察しいただけるとおり、竜とともに神に抗うこの「獣」、実は二頭います。
二頭目の、地中から現れる「第二の獣(The second beast)」は「2つの仔羊の角を持ち竜のように話し(two horns like a lamb, and he spake as a dragon)」「第一の獣を拝ませる(worship the first beast)もの」。
この第二の獣には別名があって、それは「偽預言者(False prophet)」。
「第一の獣を拝ませ」「竜のように話す」この「偽預言者」が、KOMの場合誰に相当するか考えるとちょっとかなり意味深じゃないです?
一方、これ「トランスフォーマー・リベンジ」における復活オプティマスのときにも話したですけど、「神」の側のポジションに立つ者を暗示するフォーマットとして、このKOMの物語においてもやはり、ひとたび斃れたゴジラの「死からの復活(Resurrection)」のイベントがしっかりと描かれてるです。
作中でもはっきりと「偽の王(False king)」と呼ばれるキングギドラのように、偽の救世主である「第一の獣と第二の獣」、そして「それらを崇拝した人間たち」が天使によって滅ぼされるのが「ヨハネの黙示録」。
初代ゴジラで強く描かれていた(そしてエメゴジで「フランスのせいでゴジラが生まれちゃったYO☆」とちゃっかり逃げたりもしてた)、アメリカが本来直視しなければならなかった「核の功罪」を、セリザワ博士を軸にきっちりと反映させた上で、黙示録で描かれる「悪魔対天使」の構図を、怪獣たちの咆哮とともにここまで再現する力技。我々は逃げまどい、はるか頭上で繰り広げられる神々の戦いを、彼らの視野にすら入らない足元からただただ見上げながら、やがて訪れるだろう審判を無力に待つのみです。
めちゃくちゃどストレートに聖書です、ゴジラKOM。
ちなみにキングギドラやエマがゴジラによって死亡したのと対照的に、ゴマすりクソバード…じゃなかったラドンがちゃっかり生き残ってゴジラにひれ伏している件ですけど、実は黙示録によれば、獣たちに力を与える「竜」は獣たちと違って殺されず、神の計画によって千年の間拘束され(bound him a thousand years)た後に解放されるんですね。黙示録でも実はちゃっかり生き残ってる。
ところでこの黙示録によれば、「獣」たちが殺されるのは彼らが「王の中の王(King of Kings)=唯一神」に抗ったから。
この「King of Kings」という表現を振り返ってみると、この作品のタイトルに辿り着くです。
「Godzilla: King of the Monsters」。
もはやこれは怪獣たちで彩られた、荘厳なひとつの宗教画。
すごいものを観てしまった。
それはさておき、モナークで17のモンスターの位置が表示されるとき、その中にこっそりネス湖のネッシーが含まれてるのめっちゃ好きです。ネッシーも参戦して!!