@chablis777
シャブリ

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・(照子)喜美子~!
喜美子!(喜美子)うん?
何や?
採用されたで!新しい絵付け火鉢のデザインや!
えっ…?
♪~
♪「涙が降れば きっと消えてしまう」
♪「揺らぐ残り火 どうかここにいて」
♪「私を創る 出会いもサヨナラも」
♪~
♪「日々 恋をして 胸を焦がしたい」
♪「いたずらな空にも悔やんでいられない」
♪「ほら 笑うのよ赤い太陽のように」
♪「いつの日も雨に負けるもんか」
♪「今日の日も 涙に負けるもんか」
(池ノ内)ほんま!?(磯貝)すごいやん!
(深野)そら よかったなあ。
今後は どんどん新しいこと取り入れる言うてました。
 回想 (敏春)ええものであればどんどん採用していきます。
ほな 1番も2番も 持ってったらええ。
はい。はい!おちおちしてられへんなあ。
はい。よっしゃ。 ほな 体操しよか。
ほな 今日は ちゃんとやりましょう。
よし ちゃんとやりましょう!いくぞ。
いきます。 5 6 7 8…。
(一同)1 2 3 4 5 6 7 8…。
(加山)川原さん。はい?
信楽初の女性絵付け師…?
うちがですか?
(秀男)デザインが採用されて晴れて喜美ちゃんは一人前の絵付け師になったいうことや。
(和歌子)おめでとう。(秀男)おめでとう。
ありがとうございます。
そういうことで 滋賀毎報さんに載せてもらえることになりました。
新聞?信楽初いうてな。
婦人がええんちゃう?婦人絵付け師?
女性絵付け師で。(秀男)女性絵付け師や。
(和歌子)誕生いうのも入れたら どやろ?
お前 向こう行っとけや任せるんちゃうんけ?
あんたもな。ああ 任せる 任せる。
こんな新聞載せるような話持ってくるいうんは 大したもんや!
部長が よろしく言うてました。京都でお世話になったそうで。
ああ こちらこそ。ほなら 次の日曜。
はい。カメラマン連れて お伺いいたします。
よろしゅうお願いします。よろしゅうお願いします。
絵付けやってるところも撮らせて頂きますね。
お願いします。
喜美ちゃん。よろしくお願いします。
(百合子)喜美子姉ちゃん 新聞載るんけ!?
(マツ)あら~ そんな話が。ほんま びっくりしたわ。
いや~ 新聞て 悪いことせんでも載ることあるんやねえ。
ほんで 日曜日にな取材と 写真撮る言われた。
ちょっと行ってくるし。
お父ちゃんには 言わんでええの?
まだ東京や 帰ってきてへん。
言わんでええの?
ええよ。やめとこか…。
えっ どっち?
前に 丸熊さんの忘年会行きたい言うたらえらい怒られた。
 回想 (常治)なにが忘年会や女のくせに お前。
そんなもん 絵付け以外のこと許した覚えあるか~い!
また怒るさけ やめとくわ。
今から 断れんのん?
そういうことも絵付けの仕事のうちに入るんちゃう?
絵付けとは関係ないやん。そう?
お父ちゃんには言わんでええ!
言わんかったら きっと分からへん。
新聞も ばれんように隠して見せんかったらええだけや。
どないしたん 百合子。
もうな直姉ちゃんもいいひんようになった今うちが しっかりしんと!
任しとき!お父ちゃんのことは うちに任しとき!
では こちらの方へ。ああ 喜美ちゃん…。
すんません。あちらでお願いします。
わしもええの? おう フフッ。あ~ 座り 座り 座り。
すんません。 失礼します。よいしょ。
え~ では まず お名前ですが…。川原喜美子です。
それやと かたいんで…。かたい?
キュウちゃん呼ばれてやる。キュウちゃん?
ああ。 弟子入りしたんが9番目やさけ深野心仙のな。
はい。ふかのしんせん…?
はい。 ほれ 日本画の。
あんた 記者が 深野心仙 知らんの?あれやで 戦前には芸術賞受賞もされやった 偉い先生や!
それは 入れんでもよろしいです。必要あらへんでしょう。
信楽初の女性絵付け師の話に絞って…。そうですよねえ。
丸熊陶業のマスコットガールみたいな感じで。
マスコットガール もちろんですぅ。
そやから 愛称は必要なんです。
せやけどキュウちゃんいうのはなあ…。
ミッコー どうです?喜美子のミッコー!
ああ ミッチーブームに乗っかってミッコーな。 うんうん。
(秀男)きみこの「き」は いらんの?それは 違うんやないですか?
ほやなあ。 「き」入れるか。いや 愛称やのうてうちは3年間深野先生のもとで学ばせてもろてようやく 絵付けで食べていけるようになったんです。
必要なんはそういう話ちゃいますか?
ホットケーキいうのん食べはったことあります?ホットケーキ?
好きな食べ物 ホットケーキいうのはどうでしょう?
絵付けで食べていけるようになって…。
あっ ホットケーキ食べるのが夢やった!
そういう話やとかわいいんですけどねえ。
ええですねえ! かわいい かわいい。もう やめて下さい!
うち そんなんやったら やりません!やりたくないです!
お待たせして すみません。
やりたくないのん? どうしても?
マスコットガールやで?
柄やないわなあ…。分かるよ 喜美子の気持ち。
おなか? 痛いのん?
ちょっとな。 病院行くとこやってん。日曜やん。
日曜でもやってる おっきいとこお母ちゃん探してきてくれた。
大丈夫なん?
喜美子 覚えてる?うち 婦人警官になりたかった。
ほやけどなりたいいうことすら言えへんかった。
丸熊陶業 継がなあかんしな。
やりたいことやってる喜美子をうちは ほんま ええなあ思うてきたよ。
この3年 ようやった思てる。
うちも少し大人になったし喜美子の気持ち 尊重したるわ。
敏春さんには説得できひんかった言うとくわ。
照子。
うちの顔 立ててくれるかいのう?
うちの顔 立てて下さい。 お願いします!
なっ? なっ?
(戸が開く音)
お騒がせして すみません。
わがまま言うて 申し訳ありませんでした。
最後まで しっかりやらせて頂きます。はあ… よかった~。
(敏春)ほな ついでに小一時間 頂けますか?いや 2時間ほど。お昼ごちそうしますんで。
申し訳ないけどこの格好でマスコットガールは…。
♪~
大変や!
大変やあ!
ああ 大変や…。(百合子)お帰りなさい。
早かったなあ 終わったん?こんな格好あかん言われた!
はっ?
2時間や! 2時間で戻れ言われた!うちの一張羅や!
ちっちゃい ちっちゃい!もう ろくなもんないでえ。
これで ええんちゃう?それ お父ちゃんのんや 大きいやん!
何で 持ってきたんよ。(信作)おう! おう おう おう。
うん?何か 東京から電話来たで おじさんから。
宿にいるし かけ直してくれ言うてた。何してんの?
来たな… 電話か。 うちに任して!
何してんの?服が!
服?服!
(陽子)はあ はあ…。
あ… ああ… あ~あ~…マツさ~ん!
(マツ)あか~ん…。マツさん 持ってきた。 持ってきたで。
ああ! ありがとう ありがとう。ねえ 見て。
どう?(3人)あかん あかん…。
(妙子)はい 持って。
はい。 これや。 ねっ?
おっきいんとちゃう?ええ!?あんたのサイズやろ!
もう1時間もないで!?
ああ…。 これ これは? これ…。あかん あかん あかん…。
(久恵)言うたらなんやけどよ…貧乏くさい…。
隠しても隠しても 貧乏はこぼれ出るな。
いやいや… そんな…。あかん…。
ほな! これは?
(3人)あかん あかん あかん…。
こ… こ… これ これこれ…。嫌や もう…。
(有子)ごめんください!
(一同)あ~!
はよ はよ入って!
大丈夫や。おじちゃん ありがとう。
もう しつこいなあ。 そやさけ何も変わったことない言うてるやん。
えっ? 喜美子姉ちゃん?
う~ん… 喜美子姉ちゃん…。
もしもし お父ちゃん? 喜美子。
すんません。 信作です。
おじさん どうですか 東京?
いつ戻らはりますの?おやじ寂しがってますよ。
もしもし? 喜美子です。ブハハハハ…。
あと何分?
(陽子)うん…もうちょっとで終わるさけ…。
はい 完成!
(一同)うわ~!(有子)ええやん。
すてきやん。言うたらなんやけどよきちんとすると美しい子や~!
ほんま… ありがと…。
(すすり泣き)
え…。
きれいになって…この子 絵付け 絵付けばっかりで成人の集いにも出えへんかったんよぉ…。
あんなん ただの集まりやん!
親にしてみたら そうやないんよ大人になった節目やし。この3年間 どんだけ心配したか…。
写真 行っといで。
飛びっ切り ええ顔して写るんやで。うん。
母が こんなに感激するとは思ってもみませんでした。
はい じゃあ いきますよ。
あっ あの~ 顔を カメラの方向けてもらえますかね? こちらに。
はい。 じゃあ まず一枚もらいま~す。はい。
あ~ いい感じです。 あっ 次はその火鉢にちょっと手を添えてもらえますかね?
こう…?ああ そうです そうです そうです。
え~っとね… ああそれから ちょっと顔を火鉢に近づけてもらえますかね? はい。
いや そうじゃないです こっち…そうそう… そうです そうです。
それです。 はい いきますよ~。マスコットガールらしさ 出てますね。
撮影中はとんちんかんなことばかりさせられ喜美子は不本意な思いで いっぱいでしたが「うちの顔 立てて下さい」と言った照子の顔と母の涙を思い出し…。
そして これも絵付けの仕事のうちやと思って…こうなりました。
♪~


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