早世のマドンナたち③ 夏目雅子 死の12年後に公開された幻のヌード秘話(1)

 美しかった。美貌だけではなく、生き方そのものが一片のくもりもなく美しかった‥‥。デビューから10年も経たずに散った「ひまわり」は、今なお、男たちを魅了してやまない。豪邸に住む令嬢が芸能界の門を叩き、やがては大胆な見せ場にも挑んだ。令嬢は、いつしか〈炎の女優〉になったのだ─。

ためらいもなく“裸体”を披露

「雅子ちゃん、ちょっとバスタオルを外してみてくれる?」

 CM撮影の合間に、写真家の田川清美は声をかけた。田川はまだアシスタントの身ではあったが、カネボウ化粧品のチュニジアロケに参加していた。

 その問いかけに、浜辺でデッキチェアに座って休んでいた夏目雅子は、何のためらいもなくバスタオルを取り、田川が向けるカメラに笑顔を見せた。その上半身は、陽に焼けてはいるが完全な裸体である。

 それは77年2月のことだった。正確には夏目ではなく、本名の小達雅子として参加した。当時は化粧品メーカーの商戦が激化しており、このCMが「夏の目玉商品」だったことから、公開時には「夏目雅子」と改名された。

 当時、18歳の雅子が堂々と素肌を見せたことを、田川はこう話した。

「あのロケは日本からパリ、そしてチュニジアに渡るコースだった。それが、ちょっとした手違いから僕や雅子ちゃんなど何人かがパリで3日ほど足止めを食った。その待ち時間が縁で、彼女と家族ぐるみのつきあいになったんですよ」

 このCMのディレクターを務めたのが、後に雅子の伴侶となる伊集院静だ。そして田川もライフワークとして、亡くなる直前まで雅子をフィルムに焼きつけてきた。夏目雅子として名前を知らしめた「クッキーフェイス」のCMは、同時に男たちとの深い縁をもたらした作品でもあった。


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