依光隆明
すっかり絶滅したと思われていた在来種のソバが、わずか6粒から奇跡的に復活した。長野県の旧長谷村(現・伊那市)の標高1200メートルにある平家の落人集落、浦地区に伝わってきたソバで、鮮烈な香り、濃厚な味はプロを驚嘆させるほど。22日、復活から初めて同市内の店で供される。
復活劇は、同市高遠でそば店を営む山根健司さん(53)が2014年6月、高遠のソバ在来種に関する論文を発見したことから始まった。
山根さんは07年から地元在来種を探し続けてきた。長老から「昔のソバはこんな味じゃなかった。それはそれはうまかった」と何度も聞かされてきたからだ。
しかし、探しても探しても見つからない。絶望感に包まれながら始めたのが、関連論文探し。見事にそれが的中した。
執筆者が勤めていた県野菜花き試験場(塩尻市)に問い合わせたところ、現物があるとの返事。翌月、試験場を訪れると、「高遠在来(浦)」と書かれた茶封筒に900粒(約20グラム)が入っていた。
旧高遠町の一部と旧長谷村は「入野谷(いりのや)郷」と呼ばれる。その入野谷郷の浦地区に伝わる在来ソバ、との意だ。「もう大感動でした」と山根さん。「こんな小さなソバだったんだ、とも思いました」
900粒のうち300粒を、試…
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