ほぼ日刊イトイ新聞

2019-11-20

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・ぼくらの仕事は、ふだんからチームプレイだ。
 ひとりじゃできないことを、
 ひとりずつそれぞれの力を合わせて、
 順番を考えたり、ねらいを定めたり
 力の入れようをコントロールしたりしながら、
 どこかに到達するようにしているんだと思う。
 これは、ひとりの人間にはできない。
 なにもかもが得意という人はいないし、
 あれやこれやを同時にできる人もいない。
 じぶん以外の他のなかまをあてにすることで、
 チームプレイができる。
 ぼくらは、だいたいチームプレイをやっている。

 そういうふうに思い込んでいたのだけれど、
 今回の「渋谷パルコ」オープンの場面で、
 「あ」っと思わされることになった。
 チームプレイにも、いくつかの層があると気づいた。
 22日に正式にオープンする「渋谷パルコ」だけれど、
 昨日はプレスの人たちと、招待されたお客さんを集めて、
 試運転のようなスタートを切る日だった。
 そこの賑わいや雰囲気を見て感じて、
 これは「ほぼ日」だけでやるイベントやショップと、
 ぜんぜんちがう次元の景色だぞと思った。
 「渋谷パルコ」の総力をあげたプランがあって、
 そこに参加したいと集まった本気のテナントがあって、
 いままで「パルコ体験」をしてきたお客さんがいて、
 たくさんのメディアがあって、
 そのすべてを巨大な渦のようにして、この場がある。
 このまるごとを、「パルコ」がプロデュースしたのだ。
 これまでの経験では、「ほぼ日」が主体となって、
 たくさんの人たちに集まってできてきたのだけれど、
 今度ばかりは、ぼくら「ほぼ日」が、
 「渋谷パルコ」の指揮する船団に入った思いだ。

 船は、いつでも船長が指差す方向に向かう。
 たくさんの船員たちがいるのだけれど、
 どっちに行くのかは船長が決めることなのだ。
 ぼくらは、この日から「渋谷パルコ」の船に乗る。
 ずいぶんファイトのある船長を、頼もしく思い信じる。
 一層大きなチームプレイを、たのしくやろうと思う。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
これは祭のようだが祭ではない。毎日続く祭は日常になる。


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