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13歳の「YES」は「YES」なのか。

「性的同意」を考えよう。

November 18, 2019 · blog

親に知って欲しい「13歳」のこと。

先日、保護者向けの性教育講演会を実施しました。

その中で、保護者に是非知っておいていただきたいこととして

「性的同意」および「性的同意年齢」について

お話しさせていただきましたので、こちらでも紹介したいと思います。

性的同意
 性的な活動を行う際に結ぶ同意である[。
 同意のない性的な活動は強姦または性的暴行である、
 と考えられている[

性的同意年齢

 性行為の同意能力があるとみなされる年齢の下限を
 さす。単に同意年齢ともいう。
 性交のみに限った場合は性交同意年齢ともいう。
 (Wikipedia)

日本の性的同意年齢は13歳

海外でも国によって、また州によっても多少のばらつきはあれど、
15〜17歳と制定している国が多いです。
そんな中、ダントツの低さなのが日本と韓国でその年齢は、13歳。
これはどういうことかというと、

日本では13歳を超えていれば

「性行為を求められたときに同意する能力を満たしている」
とみなされている、という意味です。
では12歳以下の子供ではどうなるのでしょうか。

性的同意年齢である13歳に達していないため、
「同意する能力がない」

もしくは

「同意したとしても、その同意は認められない」
として見なされます。

12歳の子どもが、性行為を求められて「YES」と同意したとしても、

その同意は無効ですよ=強制性交に当たりますよ、と見なされ、

強制性交等の罪に問われることになります。

12歳と13歳の「YES」の違い。

刑法では性的同意年齢に達していない12歳以下の子どもに対しての
性行為は、同意が取れていない状態での性行為とみなし、
強制性交等罪(昔の強姦罪)が適用されます。

その罪は重く、懲役五年以上と制定されています。

では相手が13歳ではどうでしょうか。

13歳以上の子どもであれば、性的同意年齢に達しているため、

本人の「YES」は「YES」として認められてしまいます。
これは大人も同じことが言えるのですが、
それが「強制性交等」にあたるかどうかは、
「同意があったかどうか」ではなく、
「暴行」や「脅迫」があったかどうか、になります。

つまり、激しく抵抗した(ほど暴行や脅迫された)ことが
証明されなくてはいけないのです。

 

*ちなみにスウェーデンでは
「同意のない性行為はすべてレイプとみなす」
という法が2018年に制定されています。

13歳の「YES」をどう守るか。

日本の性的同意年齢の低さは他国との比較でも

お分りいただけたかと思います。
13歳の「YES」を本当に「YES」とするならば、

本来は12歳という年齢までに十分な性教育を行う必要があると思います。
13歳の子どもが強制性交等の被害者になったとしても、

激しく抵抗したことが認められなければ、強制性交等罪は認められず、

「未成年と性交等を行なった」という点を追求するだけの

「淫行条例」に当たる刑を受けるだけで終わってしまうのです。

淫行条例は自治体によっても異なり、

東京都であれば「2年以下または100万円以下の罰金」となります。

ちなみに福島県では「6ヶ月以下または50万円の罰金」と、

刑が軽く設定されています。

被害者を守るべき法がこれだけ役立たずないま、

私たちは13歳をどう守っていけば良いのでしょうか。

13歳に忍び寄る魔の誘い。

Twitterでは不特定多数の人と出会えるというメリットがありますが、

それがよくない目的にも使われていることは皆さんもご承知かと思います。

私が高校生の時には「援助交際」というワードがブームとなり、

お金で性を売るということへのハードルが

素人界隈で下がったようにと感じました。

現在では「パパ活(P活)」として名を変え、

子どもたちが自ら#(ハッシュタグ)などをつけて

自撮りを売ったり、性交渉を持ちかけたりするつぶやきが

散見されています。(勇気のある方はチェックしてみてください)

パパ活は「売る側の女子も悪い」という意見もありますが、

健全な大人であればその誘いを買うわけがありません。

彼女たちが何らかの被害に巻き込まれた時に、
彼女たちを救える手立ては「激しく抵抗したか」の一択のみです。

激しく抵抗しなければ同意と見なされ、相手の罪は軽くなります。

激しく抵抗したとしても、それに逆上した相手にさらなる暴行を

加えられたら、最悪、命の危険すら及びます。

13歳までに十分な性教育を行わないにもかかわらず、

13歳以上の同意は認められてしまう上に、

大人を含めて性被害者を守る手立てが少ない日本。
私たち大人がしっかりと声を上げて被害者を守り、

新たな被害者を減らしていくためにはどうしたらよいのでしょうか。

性的同意をもっと学びたいあなたには、

Genesis/ジェネシス をチェック!

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