お医者さんの娘の杉山さん

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自伝的小説の続きです。

引っ越しした東羽衣小学校の

3年生のクラスに

それはそれは太った背の高い女の子が

いました。

一人だけ両親医者の娘。

東羽衣一有名な杉山耳鼻咽喉科の

次女の杉山さんだ。

友達が美しいと書くゆみこさん。

その子がいてほっとしたのは

他の勉強も出来るし歌もうまいけど、

わたしより太っていて足が遅かったことだ。

運動会でほんとほっとした。

女の子に流行りのゴムとびで

わたしと杉山さんは太っていて

飛ぶのが必死。

体重計るのでも杉山さんは

目盛りを手で押さえていて

怒られていた。

杉山さんがいてほんとよかった。

奈良公園に遠足に行ったとき

写真とるとき

お弁当を待ちきれない杉山さんが

大口開けておにぎりに

かぶりつく写真が今でも

アルバムに篦グッテイ。

杉山さんはうちの家に遊びに来て

お兄ちゃんの部屋に入り

この家はいつでも布団が敷いてるー

と大喜びして寝そうになったり、

わたしが食いかけのキャラメルコーンを

見つけてこのローストピーナッツが

うまいんだぜと

ばりばり。

お医者さんのお母さんが

その子が神戸女子校に通ったとき

上のお姉さんはともかく

下の子は恥ずかしくて

近くのおばのところに

預けられないわと話した。

ほんと親友だった。

このことは阪大の工学部で一緒になるのだ。