外川トオルのサントワHOKKAIDO

2010年4月20日

(JICA札幌所長・外川が日々の仕事の中で発見したこと・感じたことを綴るコーナー。タイトルの「サントワ」とはフランス語でSans toi、日本語に訳すと「あなたなしでは」という意味です。北海道の人と資源に支えられている国際協力、北海道なしでは成り立たないJICA札幌の事業という意味が込められています)

Vol.4「『桜を見る会』でハイチ組の同窓会」パート1

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『桜を見る会』参加者に配られた記念品。ちなみに会場で振舞われたのはウーロン茶でした・・・

今年1月の大地震発生時ハイチに派遣された国際緊急援助隊医療チームは、副団長を務めた外川も含め、4月17日の総理主催「桜を見る会」に招待されました。国際貢献関係者ということらしいです。26名のJICAハイチ緊急援助隊関係者のうち、当直や緊急用務等で都合のつかないメンバーを除き14名が北海道、九州、関西、名古屋、静岡、長野などから会場の新宿御苑に参集しました。4月の関東では40数年振りというみぞれが降る寒さの中、鳩山総理のご挨拶「雨天の友・・・」を拝聴したほか、政界・各界の著名人を間近に見る機会ともなりました。

3ヵ月ぶりに顔を合わせた同窓会でしたが、話題の中心は「ハイチのその後」でした。「ちょうど3ヵ月前のこの日、ハイチの現場レオガンで5トンの荷物をトラックから降ろして人海戦術で医療チームの拠点を作った」とか思い出話になり、若い元メンバーは「できればハイチ復興の支援にもう一回行きたい」と、普段の仕事中もついついハイチのことを思ってしまうとのこと。現場レオガンでは、目の前の患者の扱いや日々の生活の営みに追われて、じっくりハイチの歴史、国情について勉強する暇(いとま)もなかったのですが、今回、改めて外務省から団長として参加された方の話を聞き、ハイチの抱える脆弱な政治・経済体制を知り、国の再建が容易でないのは単に地震だけではなく歴史的にも根深いものが背景にあることを知りました。ハイチのことは次号でも少し続けます。