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【国際】

香港警察 大学突入し包囲、800人拘束 学内になお学生1000人

18日、香港の香港理工大でデモ参加者を拘束する警官隊=AP

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 【香港=中沢穣】抗議活動が続く香港で十八日未明、学生らが占拠していた香港理工大学に警官隊が突入した。香港メディアによると、大学のある九竜半島の複数の場所でも衝突があり、この日だけで計約八百人が拘束された。大学内にはなお千人程度の学生がとどまっており、警察側とのにらみ合いが続いている。

 警察は大学内への「突入」を否定したが、デモ隊を追跡するうちに理工大に入った可能性があると認めた。警察は同日午前にいったん後退して大学周辺の広い範囲を包囲した。多数の負傷者が出ているもようだ。

 学生らは十八日午前の複数回にわたり、警察の呼びかけに応じて校門を出たが、警察側が催涙弾や放水車を使用したため、大部分の学生が学内に後退を余儀なくされた。

 警察側は十八日午後の記者会見で、学生らに武器の使用停止と投降を呼びかけたが、強行突入する計画はないと明言した。警察は、六月以降の逮捕者が四千四百九十一人になったとも発表した。

 理工大そばには香港島に向かうトンネルの入り口があり、学生側は交通妨害のためにバリケードを築いていた。この道路を巡り、十六日夜から警察側と学生側の衝突が断続的に続き、十七日は午前から衝突があった。警察は大量の催涙弾や放水車を使い、学生側は火炎瓶や投石などで応じた。警察の装甲車や大学近くの陸橋も炎に包まれた。

 一方、理工大から出られない学生らを支援するため十八日には九竜半島で多数の抗議活動が行われ、繁華街のあちこちにバリケードを築いた。警察は催涙弾を大量に放つなどして、参加者らを多数拘束した。また、香港政府は十九日も幼稚園を含むすべての学校の休校を続けると発表した。

 

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