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【国際】

香港 覆面禁止法「違憲」 高裁判断、執行停止へ

 【香港=中沢穣】香港の高等法院(高裁)は十八日、デモなどの抗議活動の際にマスクなどで顔を覆うことを禁じる「覆面禁止法」が、香港の憲法に当たる香港基本法に「違反している」との判断を示した。香港メディアが伝えた。香港政府とは異なる見解を出したことで、香港の「司法の独立」が示された形だが、中国政府のさらなる介入を招く可能性もある。 

 高等法院は、覆面禁止法が「基本的権利を制限する合理的な必要を超えている」と指摘した。高等法院の判断を受けて、香港警察は同法の執行をしばらく停止することを明らかにした。

 裁判は民主派の立法会(議会)議員ら二十五人が提訴し、議員の一人は「覆面禁止法は香港人の激しい反発を招き、事態を悪化させた」と香港政府を批判した。香港政府は上訴するとみられる。

 香港政府は十月五日、議会の承認を経ずに行政長官の判断で超法規的な措置を可能にする「緊急状況規則条例」を発動し、覆面禁止法を施行した。政府の許可を受けた合法的なデモや集会でも覆面が禁止されるため、表現の自由を侵害しているとして抗議デモが激化するきっかけの一つとなった。

 

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