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 焼け焦げたキャンパスで、デモ隊と警察隊の激しい攻防が18日も続いた。警察は本格的な突入を控えているが、大学を包囲して食料などの補給を断つ構えだ。一方、香港の裁判所は、政府が超法規的措置を発動して制定した覆面禁止法について「違憲」との判断を下した。香港で保障されてきた司法の独立が示された形だが、深まる混乱で「一国二制度」は試練を迎えつつある。

 17日深夜、香港理工大の門につながる陸橋に警察車両が近づいた。待ち構える数十人の学生が一斉に投じた火炎瓶がフロントガラスに激突し、運転席が炎上。車両が後退を始めると、大きな歓声が起きた。

 警察はまだ本格的な突入には踏み切っておらず、学生らを威嚇してキャンパスから追い出すことに重点を置いている模様だ。

 警察は大学の出入り口を封鎖し、退去しようとする学生を次々と拘束している。投降してきた救護担当の学生ら数十人も拘束するなど、前線も支援部隊も区別なく、構内に立てこもる学生らを検挙する構えを示した。

 18日朝、理工大の騰錦光学長が声明を出し、学生に平和的に大学を離れるよう促す一方、警察には武器の使用停止などを求める声明を出した。しかし、警察は取り合わず、学生側も「捕まる前提では大学の外に出ることはできない」と態度を硬化させている。

市民「怒り」の連鎖

 容赦のない警察の対応に、市民からは怒りの声が出ている。

 18日昼、大学から200メートルほど離れた路上に約300人が集結し、「理工大生を助けよう!」「香港の自由を勝ち取ろう」などとシュプレヒコールを上げた。

 すると警察は、数十発の催涙弾を撃ち込んで市民らを排除しようとした。

 友人がキャンパス内にとどまっているという女性は「警察が強硬な手段に出なければ、デモ隊もここまで過激になることはなかった。香港をおかしくしているのは、警察と政府だ」と涙を流して語った。

 香港メディアによると、理工大…

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