スフレチーズケーキのイラスト。
スフレチーズケーキと言うと私の中では、「自分が物心ついた時からケーキ屋さんに並んでいるメジャーなケーキの一つ」というイメージです。
アプリコットジャムやゼラチンで表面がてらてらした、フワフワのチーズケーキは親戚の家に行く前に立ち寄るケーキ屋さんで、ショートケーキ・チョコレートケーキの他に一個は選ばれる定番のケーキでした。
むしろベイクドチーズケーキやレアチーズケーキの方が随分後から出てきたイメージで、昔ながらのケーキ屋さんでチーズケーキと言えばスフレチーズケーキだったように記憶しています。
そんな日本では古くからあるスフレチーズケーキですが、アメリカの普通のケーキ屋さんで見かけることはまずありません。
悲しいことにこの近辺では、日本のケーキ自体がニューヨーク付近まで行ってやっと買うことができる珍しいものです。
ということで日本人の我々ですらなかなか手に入らないスフレチーズケーキなのですが、意外とそのケーキが好きなアメリカ人がいるということをここ数年で知るようになりました。
日本人がアメリカに住んでいると話しの流れで「日本に少しの間住んでいたことがあるよ。」とか、「日本へ旅行に行ったことがある。」と言ってきてくれるアメリカ人がわりといるのですが、日本の思い出話しの流れで、もちろん日本の美味しかった食べ物について花が咲きます。
そして日本で食べて美味しかったケーキで、また食べたいけどなかなか食べれない思い出のケーキにスフレチーズケーキが上がります。
ムースやクリームなどを使ったケーキやタルトは、こちらにあるフレンチのペーストリーショップなどでも手に入れることができますが、スフレチーズケーキを含む、あの日本のなめらかできめ細やかなスポンジを使ったケーキは日本のケーキ屋さん独特のもののようです。
以前、知人(日本人女性)のお嬢さんがフランスにお菓子作りを学ぶために留学して、今はアメリカでフレンチのペーストリーショップで働いているのですが、試作のお菓子を食べさせてもらったことがありました。
マカロンやタルト、濃厚なチョコレートケーキ、ムースなどを出してもらったのですが、日本のショートケーキなどの、あの柔らかいスポンジのケーキは出て来ませんでした。(どっしりとしたスポンジのケーキは出てきた)
本人はそこにはいなかったので彼女のお母さんに聞いたところ、日本のケーキは日本独自のものでフランスのお菓子ではないらしいということを言っていました。
驚きました。
私はずっと日本のケーキはフランスの後を追っていると思い込んでいました。
日本凄い。
ちなみに娘さんは実は日本のケーキの作り方を学びたかったようですが、日本語がわからないためフランスのお菓子学校に入ったようです。
そしてこの週末、急に次男(17)のスフレチーズケーキづくり熱が発火しました。
どうやら彼の日系の友達が食べたいと言い始め、食べたことのないアメリカ人の友達も「食べてみたい!」と言ったのがきっかけだったようです。
次の週末にみんなでつくろうと盛り上がっているようですが、ケーキはおろか普段料理もほとんどしないような人達なので、次男はとりあえず自分だけでも作れるようになっておきたいと言いました。
早速昨日一個試しに作ったのですが、スフレチーズケーキはケーキの型を湯銭にかけながらオーブンで焼くのですが、アルミホイルでガードしたはずのケーキの型(底が取り外せるタイプ)の隙間から湯銭用の水が入り込み、ケーキの下段がまるでういろうのような食感になっていました。
また近日リベンジするようです。