May 31 [Thu], 2012, 23:50
1日おき位のペースでゴルフの練習に励んでいたせいで、とうとう腰が痛くなってきた。来月のコンペ(それもまだ3週間も先だが)に備えて練習再開したのが約2週間前。なんでそんなにハイペースで練習しているかというと、なんか球筋が以前よりいいからである。いい時に体に覚え込まさなければ…と調子乗っていたらこうなった(涙) 痛いのが今までの腕ではなく腰なのも、腰の回転で打つことが出来ている証拠と考えれば、悪い事ではないのかもしれない。
でも痛い(涙)
さすがに何日か休んだ方がいいのかな。歳だし…
May 30 [Wed], 2012, 23:34
「今日の~仕事は辛かった~♪」は『山谷ブルース』の歌い出しだが、昨日の夜中にお産で呼ばれた私には、今日一日タイトルのような状態だった。この仕事の宿命だし、それゆえ慣れているので、別に文句はないのだが、眠い状態の時にどういう仕事をするかによって、この辺の気分が変わってくる。
私にとっては、寝不足の時に腹腔鏡手術に入るのが一番こたえる。モニター画面をじっと見ていると、目がすぐ疲れてくる。私は個人的に腹腔鏡手術が嫌いなので(はっきり言って不得手だから)、「さすがにこの症例なら今の時代腹腔鏡でやらんと示しがつかんやろ」といったものぐらいしか自分が執刀することはないのだが、同僚に大好きかつ上手な人がいるおかげで、その先生の手術の手伝いに入ると、症例によっては何時間もモニターの前で拘束されることがある。まさに生き地獄だ。
そんな訳で、今日も寝不足の体、正確には目をひきずって、同僚の手術に入っていたのだが、1時間も経たない内に眠くなってきた。根性で乗り切ったが、あと1時間手術が長引いたら、術中に寝るところだった(笑) いや、笑うところじゃないか。そういうのが起こり得るから、当直明けの医師はそのまま休めるようにしようという話がずっと呼びかけられているんだけどね。まだまだ全国でも実現は厳しい所が多い。
まあ、あと何年かして腹腔鏡手術が婦人科系手術の主流になってきたら、私は本来興味がある産科の方に特化して仕事しようかな、とか最近考えるようになった。「今日の~仕事は眠かった~♪」は手術ミスの言い訳には出来ないので…。
May 27 [Sun], 2012, 22:41
決して「実は元信者でした」みたいな告白談ではない。念のため。
さっきまでNHKのオウム真理教検証番組を観ていたが、松本サリン事件の後、実は警察はオウムの犯行と断定する一歩手前位まで行っておきながら地下鉄サリン事件の発生を許してしまった、みたいな話を聞いていると暗澹たる気持ちになった。今も後遺症に苦しむ方の親族が口にした「それが宿命」という言葉があまりに重かった。
番組を観ながら当時のことを思い出していた。地下鉄サリン事件の直後、私はかねてから予定していたロシアへの旅行に出かけたのだが、モスクワでホテルでの就寝中(多分)に財布を盗まれるという災難に見舞われた。一応現地の警察に届けたが、入国時に申告していた所持金額が結構あったことその他から「もしかしてオウム関係者か?」と(笑いながら)疑われた。向こうのテレビでもニュースでよく出ていたし、あの上祐達がロシアで武器調達していたという話があったせいもあるだろう。ツアー参加者だったのでその可能性は極めて低いと判断されたのか、それ以上突っ込まれなかったが、単身旅行だったら話が違ったかもしれない。
財布には免許証も入っていたので、帰国後再申請したのだが、こっちの方がもっと怪しまれた。「盗まれた?」「はい」「どこで?」「モスクワです」…医師国家試験結果発表待ちにつき、肩書き上は「24歳無職」の男がロシアへ行き免許証を盗まれた、というだけで怪しさは十分である。立場が逆なら私でも疑ったはずだ。外国の話だから、盗難届の確認のしようもない。盗まれたというのは嘘で、何か意図をもって再発行させようとしているのかもしれない。ここでも、私をオウム関係者かもと疑っていそうな気配は感じた。まあ、もし私が関係者なら、盗まれたとする国をわざわざロシアなんて面倒な所にするはずがないのだが。
再発行から数日後に麻原が見つかったのは覚えている。色んな意味でホッとした。
May 25 [Fri], 2012, 23:54
今日は卵巣癌の無輸血手術をやってきた。もちろん無輸血は患者の信仰上の理由によるものである。癌の手術というのは丁寧にやっても癒着を剥がした所等からチビチビと出血することが多い。なるべく出血させないように努力するのが基本なのは言うまでもないが、結果として輸血した方がいい位の出血量に達することは珍しくない。なので、大抵は輸血の準備をして臨むものなのだが、今回はそれがなかった。背水の陣、というのは大げさだが、そんな状況で手術するのはいつもよりドッと疲れる。
結局、ほぼ予想通りの600g程度の出血に留まり、輸血の是非で揉める心配もなかった。無事済んで良かったが、癌自体がもう少し進行していたら、もっと出血しただろう。切る方も切られる方も運がよかっただけもしれない。やはりもうやりたくないが、これから無輸血を希望する患者が増えそうだ。頭が痛い…。
May 20 [Sun], 2012, 22:20
昨日書いたように、子供達と一緒に外出するのは避けられなかったが、行き先はプールではなく、鉄道模型のイベントをやっている会場となった。家族4人で楽しむ場所を妻がそこに選んだ理由はただ一つ、入場無料という点だけだったが、私達と同じような理由で来たであろう何百組もの家族連れのおかげで、なかなか盛況であった。
写真がないので伝えにくいが、改めて思ったのは、精密な鉄道模型ってカッコいいの一言に尽きるということだ。家の部屋で、限られた本数のプラレールで作る直径1m程度のものとはスケールが違い過ぎる。何m四方ものスペースを使って、駅だの切り替えだの鉄橋だのを駆使した線路の模型上を、これまた精巧な小さい列車が走っていく様子は、しばらく見ていて飽きないものがある。中には京都や奈良をモチーフにしたものもあって、京阪や近鉄の模型列車が走っている様子に、私も妻も懐かしさと共に見入っていた。よくまあ、こんなのを作るものだと、マニアの力に感服しきりだった。子供さえいなければもう少しジックリと会場内所狭しと作られた各種模型を見て回りたかったが、この手の「大人の趣味」は、子供にとっては退屈なものと相場が決まっており、機関車トーマスを模した遊具で遊んだ後はしきりに早く帰りたがっていたので、後ろ髪を引かれる思いで会場を後にした。
こういう趣味を自分も始めてみたいと思うのだが、場所を取るゆえに家族に迷惑な趣味の一つとも聞くので、今の所は無条件で断念するしかない。それにしても、あれだけの模型、あの後撤去したんだなと思うともったいなさまで感じてしまう。今度は一人でこの手のを見に行くことにしよう。もちろん家族には内緒で。
May 19 [Sat], 2012, 23:25
結構今週後半は忙しかった。ブログ更新の時間もないほど…という訳ではなかったが、色々やって帰ってくると、正直面倒臭くて更新をサボってしまっていた。それでも、録画しておいた「梅ちゃん先生」だけは観た(笑)
今日になってようやく落ち着いた感があったが、午後から職場とその関連病院の集いみたいなのがあり、そっちに出席しなければならなかった。しかしこれには、医療訴訟に強い大阪の女性弁護士さんの講演があって、しかも話が大変面白い上にタメになった。1時間半の講演で最初から最後まで寝ることなく話に聞き入ったのなんて久しぶりである。私も一般人相手にこういう講演をしたいものだ。
さて、この土日はなるべく休みたいが、明日はやはり子供達をプール等へ連れて行かされるのかな…一番大変な仕事は、結局子供達の相手のようだ。
May 15 [Tue], 2012, 23:50
この前も記事に書いたが、「エホバの証人」の信者の方や協会支部からの問い合わせがちょくちょく入る。最近では電話の向こうで「エホバの証人なんですが…」みたいに言われるたびに、『エヴァンゲリオン』で使徒襲来のたびに流れるBGMが聞こえてくるような気分になる。不謹慎だが、何番目の使徒かな?…とかぼんやり思ったりする。彼らの輸血拒否というATフィールドはあまりに強固だ。それに対し、「どこかがやらなきゃいけないんだから、受け入れようかと思うんですが…」と相談する同僚たちのシンクロ率は決して高くない。頑張れ、ムサ初号機。
May 13 [Sun], 2012, 22:51
このブログを始めてから早いもので7年位経つ。総記事数は2000近くにもなり、自分でも「こんな記事書いたっけ?」みたいなのは珍しくない。まあ、わずか2,3行、それも「眠いので寝ます」みたいなのもあるが、一般人のブロガーとしては長続きしている方だと自負している。
レスしてくれるような知り合い以外では誰が読むことがあるのか、その全てを知ることは事実上不可能だが、たまにアクセスログを見ると、日によって訪問数が突出していたりして面白い。そんな興味深い記事を書いた訳でもない日に増えているときは、何かを検索してここがヒットしたのかなとか思う。
先週半ばにちょっと多い日があったので、ここに至った「検索ワード」を見てみたら(そういう機能がある)、なんと「青木ヶ原樹海」「自殺者」なんてのがこともあろうにトップに出てきて、ちょっと、いや、かなりビビった(笑)。これでヒットした記事ならすぐ分かる。2年前の8月に書いたやつだ(参考までにリンクしておく)。
「潜入!青木ヶ原樹海!!自殺者の遺体は実在し」
「戦慄!青木ヶ原樹海!!背後に迫る謎の影!」
検索者(単独?複数?)が何を考えてこういった言葉で検索をかけ、私の記事を読んで何を参考にしようとしたのかは全く不明である。興味本位ならいいが、思い詰めた表情でやっていたなら心配になる。まあ、読んだところで、あまりのアホらしさにやる気が失せてくれていたらむしろ幸いだが、「そうか、こっちの駐車場に停めておけばいいのか…」とか「警察に見られないように…」とかだったら…。大丈夫かな。やはり心配になってきた。
こういう事もあるから、もっと真面目な記事を書いた方がいいのかもしれないが、はっきり言って、私の性格上無理である。すみません。それと、検索ワードの中に毎回必ず出てくるのが「むさ少年」なのだが(笑)、一体誰やねん。ピンポイントで探しに来るなら、是非お気に入りに加えておいて下さい。お願いします。
May 10 [Thu], 2012, 23:09
今日のmixiニュース記事に「約20年前の手術で腹腔内にタオルを置き忘れ」というのがあった。そのせいで最近の手術で脾臓ごとタオルを摘出、損害賠償が昔の手術をした病院に請求されたらしい。私だけでなく、医療従事者、特に手術をする側としては「そうか、タオルの置き忘れか。確認せんかったんやな、アホやな」と思う程度なのだが、この記事についての他人のmixi日記を眺めていると、少なからず「手術でタオル!?非常識!」とか「その辺にあったタオルで間に合わせたってこと?」といったものがあり、申し訳ないが笑ってしまった。
まあ、知らない人の方が多いのは当然だが、腹腔内の手術なんかでは滅菌タオル(商品名で言うとミクリッツガーゼとか言われるようなもの)の出番はよくある。薄いガーゼより吸水量が当然多いから、ジワーっと多めに出血してくる部分にしばらく当てておいて、手術しやすくするために用いたりするのだ。私らの専門領域でも、帝王切開の時なんかは、子宮と腹壁の間に2枚ほどタオルを突っ込ませておいて、溢れた羊水や血液が上腹部まで流れていくのを防ぐ一種の防波堤として使ったりする(医師の好みもあるけど)。だからタオルに馴染みがある立場としては、タオルも手術道具の一つに過ぎず、その存在に驚いたことはないのだが、やはり知らない人にとっては、タオルといえば日常生活の中で使うそれを連想するようで、「そんなものを腹の中に!?」となるのだろう。常識で考えて、その場の誰かが手拭かなんかに使っていたタオルを「ちょっと!それそれ、それ貸して!」とか叫んで執刀医が奪い取り、腹腔内に突っ込むはずがないのだが…。あったら普通に怖いやろ。
そういえば「ハサミ」も驚かれたことがあったのを思い出す。膜を切り広げたり、組織を離断させたりするのに用いるのはメスよりハサミの方が圧倒的に出番が多いのだが、「手術といえばメス」というイメージが先行しているせいで、私達が図工用のハサミでも用いて手術しているかのように勝手に勘違いして、勝手に不安に陥る人も実際にいた。はっきり言って、疲れる。
でも、置き忘れという行為自体は、まず言い訳出来ない医療過誤である。私達もこれまで同様気を付けよう。