サッカー男子の東京五輪世代、U―22日本代表は広島合宿5日目の15日、国際親善試合のU―22コロンビア代表戦(17日・エディオンスタジアム広島)に向け、約1時間トレーニングした。14日のJ1広島との練習試合で約40メートルのクロスバー直撃弾を放ったMF三好康児(22)=アントワープ=は久保建、堂安らとの熾烈(しれつ)なポジション争いに向け、アイデアと個性で勝負していく考えを明かした。
背番号10を背負う以上は無様な姿は見せられない。14日の練習試合では約40メートルの距離を狙い、敵味方も仰天。豊富なプレーイメージと、それを具現化できる技術力こそがレフティー・三好の存在価値だ。
「アピールすることは人と比べることじゃない。自分の個性を出してチームに還元できることが一番大事」
今夏、ベルギー1部のアントワープに新天地を求めた。出場機会は限定的で、ここまで7試合出場、1得点。望んで飛び込んだ異国での苦労、危機感が大きな原動力になっているという。
仏語のミーティングはちんぷんかんぷん。チーム内で確固たる立場を築けていない苦境にあって「プレーで示さなければいけない」。好機を生み出し、決定機を仕留める。できるようでできない、当たり前のプレーの連続が信頼となり、生きる道となる。「定位置がない危機感の中でやれている充実感がある。面白い」と、挑戦の日々に燃えている。
その三好は今年6月の南米選手権(コパ・アメリカ)で、ウルグアイから衝撃の2ゴール。「コパ以上のプレーでイメージを更新していきたい」。背番号10の信頼を結果で勝ち取る。