女子ショートプログラム(SP)は、2018年平昌冬季五輪代表で、GPシリーズ第4戦・中国杯(重慶)で2位に入った宮原知子(21)=関大=が63・09点で6位発進。白岩優奈(17)=関大KFSC=が60・57点の7位、横井ゆは菜(19)=中京大=が56・51点の10位で今大会をスタートさせた。首位は平昌五輪銀メダリストで、76・93点をマークしたエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)だった。
宮原がまさかの結果に肩を落とした。冒頭の連続ジャンプで3回転トーループと組み合わせる予定だった3回転ルッツが単独の2回転となり、SPの規定を満たさず得点がゼロに。他の要素は出来栄え点で加点をつけただけに、最初のミスが6位という大きな出遅れに直結した形になった。
「(3回転)ルッツは直前の6分間練習から変だった。それが出てしまった」。さすがに演技を終えた後の宮原の表情は硬いまま。「まだまだ練習が必要」。口を突くのは反省の弁ばかりだ。
緊張が微妙にリズムを狂わせた。この日は最終12番滑走。それまでの地元のロシア勢の演技に場内は歓声が上がり続けていた。普段とは違う雰囲気に6分間練習の時点から飲まれた宮原。「どうしよう」と余裕がないままの演技を強いられた。
表彰台に立って、5年連続のGPファイナル進出を決めるためにはフリーでの大きな巻き返しが必要だ。宮原は「皆さんの言ってくれる言葉を力にかえて、できることを続けたい」。連戦の疲れに耐えて、納得できる演技をフリーで披露する。