人事院 国家公務員試験採用情報NAVI
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職 員 紹 介
  
         
古川 絵梨   永島 圭介   後藤 千保
   
大阪国税局 課税第二部 鑑定官室 財務技官   国税庁 課税部 鑑定企画官付 企画係   関東信越国税局 鑑定官
平成31年採用 総合職(工学)   平成28年採用 総合職(化学・生物・薬学)   平成24年採用 Ⅰ職(農学Ⅰ)
  

  
古川 絵梨
 
大阪国税局 課税第二部 鑑定官室 財務技官
 
平成31年採用 総合職(工学)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
知能情報工学
 
◇ 志望動機は?
 私は日本酒が大好きですので、お酒に携わる仕事に興味を持っていました。その中でも国税庁では、技術指導という形で酒類製造者がより良い酒を造るサポートをしたり、日本で造られた酒を日本のみならず世界に発信していく業務に携われることを知り、志望しました。また、総合職では珍しく、現場を訪れ、製造者の方と実際に顔を合わせて仕事ができることにも魅力を感じました。
 
◇ 採用後の経歴は?
 入庁後3ヶ月間は国家公務員としての職務や分析手法に関する様々な研修を受けます。私は学生時代分析を行うことがまったくなく、機器の使い方すらわかりませんでした。国税局では分析業務に携わるということで入庁してすぐは心配でしたが、研修の際に一つ一つ丁寧に指導していただき、たくさんの分析を実際に行うことができました。その経験から自信を持って分析できるようになったと思います。
 現在は大阪国税局に配属となり、課税物件の分析・鑑定や、お酒の製造者からの相談に対応するなどの業務に携わっています。
 
◇ 日々の仕事の様子は?
 室内の業務としては酒類及び揮発油の分析・鑑定、試薬等の管理、分析機器類の校正などを行っています。対外的には出張も多く、貯蔵酒の品質を確認する「呑み切り」の時期には酒蔵への貯蔵出荷管理技術相談に随行し、先輩である鑑定官と製造者のやり取りを聞き、きき酒の表現や指導方法などを学びます。また、自分のコメントを求められることもあり、大変勉強になります。他にも酒類製造者に対する講習会の運営・講師事務や、醸造関係の学会に参加して最新の情報を収集するなど、日々知識を蓄えています。
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 情報工学出身としては業務効率化の面で活かされていると思います。既存のシステムを利用する中で、もっとこういう仕組みがあれば便利なのにという感覚があるため、改善していくことができます。学生時代にシステムを構築してきたからこその強みだと感じています。また、近年は醸造の分野でもAIや画像技術を取り入れた研究も進められていますので、学会などで情報を収集した際に技術を理解した上で周知できるのも強みです。業界と行政との橋渡し的役目も担えると考えています。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 お酒一つ一つには個性があり、技術相談や指導は毎回同じではありません。原因も様々ですし、解決策もいろいろ考えられます。それぞれの素材や環境、製品の特徴など踏まえた上でどういった回答をするべきか考えることはこの仕事の難しい部分でもあると思いますし、面白い部分でもあると思います。私はまだ駆け出しのため、先輩が製造者の方に指導しているところに立会い、勉強しているところですが、自分でもいろいろと考えてみるように心がけています。
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 酒類製造者向けの講習会で分析を教える業務に携わることがあり、その際に参加者の質問対応ができたときです。研修や日々の業務を通して分析のポイントやそれぞれの工程の意味をしっかり学び、自分の知識として蓄えることができている証拠だと感じました。
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 仕事の優先順位をつけて今日やるべきことが終われば帰るようにしています。
 仕事帰りには音楽スタジオに寄り、趣味のドラムを叩きにいく事もしばしば。
 休みの日には大学時代の友人とライブに出演したりしてエンジョイしています!
  
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 酒類の品質向上の為の技術相談・技術指導、酒類業界におけるデジタルツールの活用
  
 (令和元年11月)

  
永島 圭介
 
国税庁 課税部 鑑定企画官付 企画係
 
平成28年採用 総合職(化学・生物・薬学)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
遺伝学・発生工学
 
◇ 志望動機は?
 国税庁技術系では、課税物件に係る技術的な事項及び酒類産業の支援を主な業務としています。そのフィールドは霞が関のみならず全国の国税局にわたるため、現場で拾った声を中央で施策として反映できる働き方が魅力と感じました。もちろん、主要な課税物件であるお酒が好きであることも動機のひとつです。
 
◇ 採用後の経歴は?
 採用後は仙台国税局に配属され、酒類や揮発油の理化学分析、酒類製造者向けの技術研究会の企画立案を行ったほか、酒税・揮発油税調査や酒類製造免許審査といった取締業務にも従事しました。また、酒類の輸出促進イベントではインバウンドへの英語対応を行う機会にも恵まれました。プロフィール写真はその時のものです。
 
◇ 日々の仕事の様子は?
 現所属では所管する独立行政法人酒類総合研究所や他部署との連絡調整、各種会議の運営、技術系職員の採用等を担当しています。現場に赴く機会こそありませんが、霞が関では量的にも質的にも多くの情報が飛び交うため、目まぐるしく動く業界の情勢を体で浴びる毎日です。
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 業務では醸造学や分析化学といった学問分野を駆使しますが、それらを学生時代に直接学んだ職員は少数派です。むしろ、データの取り扱いであるとか、自然科学的事象を観察・解釈するといったような、理系全般としてのエッセンスが活かされていると考えます。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 主に酒類関係の業務が中心となることから、他省庁と比較して所掌領域が狭いように感じられるかもしれませんが、逆に対象が絞られていることで様々な側面から「仕事道具」を眺めることができます。税法に基づく取締、科学技術的立場からの酒類製造技術支援及び食品安全確保、産業的側面から見た輸出促進、文化的視点も交えたブランド保護と、その切り口には枚挙に暇がありません。
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 あえて特殊な面を述べると、酒類の品質を技術面から確認するため、きき酒能力を身につけることができました。お酒の香り成分や味覚のバランスについて、科学的知見や製造工程と結び付け製造者と対等に話せるようになりました。業務もさることながら、プライベートでは晩酌のお供選びも捗っています。
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 旅行とグルメが趣味なので、仙台出向時代は東北をあまねく満喫できました。霞が関に勤める現在はメリハリをつけた生活を心がけ、時間ができたらジムで汗を流すなどマネジメントしています。
  
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 日本産酒類の魅力を掘り起こし、産業振興に繋げたいです。キャリアを通じて「いい酒をつくる」「効果的な売り方をする」「節度を保ちつつ活発な消費を啓発する」それぞれのための、上流から下流まで繋がる整備ができればと思います。
  
 (令和元年11月)

  
後藤 千保
 
関東信越国税局 鑑定官
 
平成24年採用 Ⅰ種(農学Ⅰ)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
植物病理学
 
◇ 志望動機は?
 行政官として、大学で専攻した理系分野に加え、税や法律のような文系分野の両方のフィールドに取り組むことができることに魅力を感じたからです。
 
◇ 採用後の経歴は?
 入庁後、大阪国税局に配属され、酒類の分析等に携わったほか、日本酒の名醸地のひとつである京都の伏見において、お酒の販売に必要な免許や酒税の管理等を経験しました。その後、留学生として、オーストラリアでワインの製造方法等を学びました。留学後は国税庁で国際交渉等を担当する部署を経験しました。
 
◇ 日々の仕事の様子は?
 酒類製造者から技術的な相談を受けたり、分析方法の助言をしています。最新の技術情報に対応できるように学会等で情報収集を行い、講演会等でその内容を還元しています。
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 理系の学生として培った素養は、日々の業務をこなしていく上で役に立っていると感じます。研究内容が直接活かされるというよりかは、学生時代に培った基礎知識をベースにして、新たに仕事に必要な知識を得るといったイメージです。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 インドの大使館で、日本酒のPRをする業務に携わりました。日本酒を初めて飲む方に、日本酒の繊細な味やその魅力を紹介するのは難しかったですが、たくさんの方に感動していただけて嬉しかったです。
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 仕事と生活は分けるようにしており、仕事帰りには趣味の時間を作るようにしています。仕事を通じて、ワインやシードル(りんごのお酒)に興味を持ったため、ワインスクールなどにも通っています。ワインの世界は奥深く、勉強すればするほど、楽しくなっていきます。
  
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 日本ワインの振興に関わっていきたいと思っています。海外のワインと比較した日本のワインの魅力について日々考えています。
  
 (令和元年11月)