|
古川 絵梨  |
大阪国税局 課税第二部 鑑定官室 財務技官
平成31年採用 総合職(工学) |
|
◇ 学生時代の専攻分野は? |
知能情報工学
|
◇ 志望動機は? |
私は日本酒が大好きですので、お酒に携わる仕事に興味を持っていました。その中でも国税庁では、技術指導という形で酒類製造者がより良い酒を造るサポートをしたり、日本で造られた酒を日本のみならず世界に発信していく業務に携われることを知り、志望しました。また、総合職では珍しく、現場を訪れ、製造者の方と実際に顔を合わせて仕事ができることにも魅力を感じました。
|
◇ 採用後の経歴は? |
入庁後3ヶ月間は国家公務員としての職務や分析手法に関する様々な研修を受けます。私は学生時代分析を行うことがまったくなく、機器の使い方すらわかりませんでした。国税局では分析業務に携わるということで入庁してすぐは心配でしたが、研修の際に一つ一つ丁寧に指導していただき、たくさんの分析を実際に行うことができました。その経験から自信を持って分析できるようになったと思います。
現在は大阪国税局に配属となり、課税物件の分析・鑑定や、お酒の製造者からの相談に対応するなどの業務に携わっています。
|
◇ 日々の仕事の様子は? |
室内の業務としては酒類及び揮発油の分析・鑑定、試薬等の管理、分析機器類の校正などを行っています。対外的には出張も多く、貯蔵酒の品質を確認する「呑み切り」の時期には酒蔵への貯蔵出荷管理技術相談に随行し、先輩である鑑定官と製造者のやり取りを聞き、きき酒の表現や指導方法などを学びます。また、自分のコメントを求められることもあり、大変勉強になります。他にも酒類製造者に対する講習会の運営・講師事務や、醸造関係の学会に参加して最新の情報を収集するなど、日々知識を蓄えています。
|
◇ 専門性はどのように活かされていますか? |
情報工学出身としては業務効率化の面で活かされていると思います。既存のシステムを利用する中で、もっとこういう仕組みがあれば便利なのにという感覚があるため、改善していくことができます。学生時代にシステムを構築してきたからこその強みだと感じています。また、近年は醸造の分野でもAIや画像技術を取り入れた研究も進められていますので、学会などで情報を収集した際に技術を理解した上で周知できるのも強みです。業界と行政との橋渡し的役目も担えると考えています。
|
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は? |
お酒一つ一つには個性があり、技術相談や指導は毎回同じではありません。原因も様々ですし、解決策もいろいろ考えられます。それぞれの素材や環境、製品の特徴など踏まえた上でどういった回答をするべきか考えることはこの仕事の難しい部分でもあると思いますし、面白い部分でもあると思います。私はまだ駆け出しのため、先輩が製造者の方に指導しているところに立会い、勉強しているところですが、自分でもいろいろと考えてみるように心がけています。
|
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? |
酒類製造者向けの講習会で分析を教える業務に携わることがあり、その際に参加者の質問対応ができたときです。研修や日々の業務を通して分析のポイントやそれぞれの工程の意味をしっかり学び、自分の知識として蓄えることができている証拠だと感じました。
|
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は? |
仕事の優先順位をつけて今日やるべきことが終われば帰るようにしています。
仕事帰りには音楽スタジオに寄り、趣味のドラムを叩きにいく事もしばしば。
休みの日には大学時代の友人とライブに出演したりしてエンジョイしています!
|
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは? |
酒類の品質向上の為の技術相談・技術指導、酒類業界におけるデジタルツールの活用
|
(令和元年11月) |