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【サッカー】

南野、PKでW杯予選初戦から4戦連発 カズ超えでキルギス戦勝利に貢献

2019年11月15日 紙面から

日本-キルギス 前半、W杯予選4試合連続ゴールとなる、先制のPKを決める南野=ビシケクで(共同)

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◇22年カタールW杯<アジア2次予選> 日本2-0キルギス

 【ビシケク松落大樹】サッカーの2022年W杯カタール大会アジア2次予選F組で14日、首位の日本は当地でキルギスを2-0で下し、4連勝で勝ち点12とした。キルギスは2勝2敗で同6のまま。国際サッカー連盟(FIFA)ランキング28位の日本は、同94位のキルギスに押し込まれる場面もあったが、前半41分に南野拓実(24)=ザルツブルク=の予選4試合連続ゴールとなるPKで先制。後半にも原口元気(28)=ハノーバー=の直接FKで加点した。

 金字塔を打ち立てた。MF南野が日本代表では自身初となるPKで先制点を決め、W杯予選開幕から4試合連続ゴールを達成。1993年の米国大会1次予選でFW三浦知良が記録した3試合連続ゴールを26年ぶりに塗り替えた。

 さらに国際Aマッチ5試合連続ゴールは木村和司、渡辺正、釜本邦茂以来史上4人目。4戦連発が最高だったカズを上回り、2つの記録で“帝王”が“キング”を超えた。

 その瞬間は前半41分に訪れた。南野はMF遠藤の縦パスに抜け出し、ペナルティーエリア内に侵入。飛び出したGKのファウルを誘いPKを獲得した。「決めてやろうという気持ちだった」と迷いなく右足を振り抜き、ゴール右隅に突き刺した。森保体制最多得点を更新する11得点目。国際Aマッチ出場は22試合目で、2試合に1得点のペースでゴールを積み重ねている。

 「最後の部分で顔を出す回数は意識している。走っている回数と量。動きの質とか仲間とのタイミング、そういうのが合ってこないとゴールできない」と、南野は量産の秘訣(ひけつ)を明かす。

 育成年代から南野を知る同学年のFW鈴木は「昔からゴール前のうまさはピカイチだった。ファーストタッチだったり、どこにトラップを止めたらいいか、そういう一瞬は早かった」という。

 19歳でオーストリアに渡って6季目。「ペナルティー)ボックス内でのポジション取りのこだわりは、欧州に行って成長している部分」と話す。だが、決してスマートな点取り屋という訳ではない。愚直に、幾度となくゴールに迫り続けた結果でもある。

 PK獲得のシーンも遠藤のパスはMF伊東に送ったものだったが、南野は「スペースにボールが来そうな感じがあった」と既に走り出していた。それが、値千金の先制点につながった。

 親善試合ベネズエラ戦に参加しない南野にとって、年内最後の代表戦となった。自身のゴールとW杯2次予選4連勝で締めくくり、「最低限の結果を出せた。難しい試合だったが勝てて良かった」と充実感を漂わせた。

 

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