ロシアで母になる

国際結婚、ロシアで出産、そして母になった私。波乱万丈な日常ブログ

嘘のようで本当にあった話!ロシアで入院#1【切迫流産】

みなさん、こんにちは!モスクワ在住のカンカルです。

長いロシア生活の中、5回入院を経験しています。2度の切迫流産、2度の出産、一度は子供の入院の付き添いです。5回ともドラマがありそれはおそロシア、いや貴重な経験となりました。

 

今日は、長女を妊娠し切迫流産で入院した時のお話。

 

だいぶ前の話になります。あれは、12月、外はマイナス15度の寒い冬でした。

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妊娠8週目のある晩、突然お腹に激痛が走り、すぐに救急車を呼びました。ロシアで初めて乗る救急車。不安な中、冷たく硬いイスに座らされて婦人科病院に到着。

 

そこは国営の病院。深夜だったので外観は見る余裕もなく・・・中に入って声を失いました。そこは、まるでお化け屋敷・・・深夜だったからか人もいなく長い廊下に裸電球がぶら下がっているだけ。しばらくして超音波検査に呼ばれ「切迫流産、即入院」といわれました。そして、血液検査へと向かったのですが・・・。

 

小分けされた包みから出されたのは、カッターナイフの刃を小さくしたようなもの。それで、まさに指先をさっと切られたのです涙。その痛み・・・その後長くトラウマになりました。。。そして血を搾り出す搾り出す・・・地獄。

そして、尿検査。渡されたのは、透明のビール瓶を小さくしたようなもの。入り口が狭い・・・これ、命中するの大変そうと思いながらも、なんとか成功。

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こんな瓶

 

そこで入院病棟に移ったのですが、ここで旦那とはお別れ。これ以上先は進めないとのこと。面会は一日に何度か指定された時間に、指定された待合室でのみ可能と言われました。完全隔離・・・もう逃げられない。

 

少し前後しますが、ここはロシアの国立病院。保険さえあればすべて無料。その保険というのも、住民票があるところで手続きするだけで保険料を納める必要はありません。

 

いざ入院病棟へ。

その日はベットがいっぱいで治療室の簡易ベットで朝まで我慢するように言われました。切迫流産の体、マットのない硬いベット…。朝までの我慢と必死に耐えました。

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翌日、病室へ案内されました。ベットが4つに、各ベット脇に小さな棚があるのみ。同室のロシア人も切迫流産で、お互い情報交換したりおしゃべりしながら過ごしたり1週間はそれなりに楽しかったです。

 

しかし!

私は言葉を失いました。これは何かの間違いかと目を疑った、それは・・・。

トイレ!!!

トイレにはいると、ドアが5つあり、真ん中のドアが少し大きい。そして、反対側には洗面台、ここで洗顔や歯磨きなどをするらしい。ここまでは普通だけど(普通ではないか)・・・その真ん中のドアの正体は、なんとシャワー室でした。

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ここのトイレ、なんだか寒い。外はマイナス15度、だから?いえいえ!

なぜならトイレの中でタバコを吸う妊婦さんが多く、その度に換気をしていたからなんです!だから、いつもトイレはタバコの煙で充満し冷蔵庫のように寒い…。この中でシャワーを浴びる勇気がありますか?私は、トイレに行くことでさえ苦痛でした。

 

入院生活1週間中、さらに2度の血液検査(カッターでシュッ)、最後はコツがわかってきた2度の尿検査。最初の2日は不安で息苦しくなりましたが、毎日が同じ繰り返し。慣れてくると、3度の食事つきでベットでのんびり過ごせる、トイレ以外はまぁ悪くないかなと思えるようになっていました。

 

退院後、病院の様子を話す私に義母さんが言いました。「有料の病室にすればよかったかしらね」と。えぇーそんなのがあったのか!

 

実は、次女の時も切迫流産で入院していまして・・・その時はすぐに有料病室を選択しました。それはまた今度のお話です。

 

この経験があって、私はロシアで母親になる覚悟ができた気がします。それまで働いていた会社(日本企業)、学校などに守られ、どこかロシアの上辺部分しか見えていなかったのかもしれません。ロシア生活楽勝!って思っていましたから。この日から私の修行の日々が始まりました笑

 

何年暮らしても時々「おっ」と驚かせてくれるロシア生活。退屈はしませんよ!

 

残り4回の入院記録もいずれ書いていきたいと思います。毎回「おっ」とう事件があります。それがロシアの面白いところかも!?

 

最後まで読んでくれてありがとうございました!

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