■初恋だった元彼へ

あなたはこれを読まないだろうし、自分のこととも思わないだろう。今は接点も何もないし、こんな文章が話題になってあなたに届くこともないと思う。それでも何かしらの形にしておきたい。

そう思って筆を取るほどに、あなたは最低だった。

出会ったのは16歳の時、17歳の時表向きは彼女にしてくれた。19歳まで付き合ったけど一度別れて、22歳の時にまた付き合いはじめて23歳の時に別れたんだったか。

その間にいくら貢いだかは覚えていない。課金したいからってアップルのカード買いにコンビニに走ってる間に他の女口説いてたこと、多分一生忘れないと思う。

暴言も凄い人だった。「うるせえブス」「今まで付き合った中で一番胸小さいわ」「お前の声ねちゃねちゃしてて気持ち悪い、聞いててイライラする」あたりは本当にトラウマになった。

ゲームのグループ？で無職の苦手な人がいると話されたことも覚えている。ゲームのグループのことを語りその人を罵倒し、そして自分の仕事がいかに大変かを訴えられた。

「誕生日には名刺入れを寄越せ、仕事で使うんだからな、赤なんてふざけた色買ったらぶっ飛ばすぞ」

と話の流れそのままに言われすぐ用意した。イベントチケットを前もって用意していたけど、欲しいならと思ってきちんとしたものを買った。まさかそこから一ヶ月しないうちに仕事をやめるとは思わなかったが。

別れた後に「なんとしても金を用意する」といったツイートをして私に連絡してきた時、この人は財布としか思っていなかったんだなと気付かされて泣いた。

元彼のどこが好きだったんだろうか。あえていうと声が好きだった。話が面白かった。今思えばそれくらいだろうか。命令形で主導権を握りがちな人は不安定な人を引きつける。モラハラ男は思考を停止できるから楽なのだとどこかで読んだ。まさにそれだなと思う。

彼は私にだからそうだったのであって他の人には違ったのかもしれない。というかそうであって欲しい。

暴言の裏にはトラウマがあったのを今では知っているし、家庭環境が複雑な人だった。罪悪感が大きかったのかもしれない。酷い男にした責任は自分にあると今でもどこかで思っている。承認欲求は誰よりも大きくて、でも他人を見下すばかりの人だった。

一応彼の実家周辺まで会いにいったが、その間に元カノさんや別の女性の話を何回されたか数えきれない。運転も乱暴で冷や冷やしたことを思い出す。

なんだかんだあって、自分を優先しろと言われたが精神的な余裕がなくなり受け止めきれなくなって、別れた。

勝手に幸せになれと当時は思い、後々に少し憎んで、今は思い出すとそんな男を好きになった自分がバカだったのかもなと思うような人である。

さて、先日二人目の彼氏ができた。女性経験のなく、童貞だったがひたすらに優しい人である。友達として仲が良く全面の信頼を置いてきた存在だ。

突然告白をされたときは驚いたが、散々それまで元彼の愚痴やらその間に好きになった人のどこが好きかを語ってきた相手である。好きな人にふられた時も寄り添って慰めてくれたし、自分本意な私の話を聞き流してくれる。そんな優しい人だ。

「うるせえブス」と言われてきた私の全てを「可愛い」と許してくれる。どんな人より素敵だと肯定してくれる。「お前の声は気持ち悪い」と言われた声を好きだと言ってくれた。元彼が否定したものを全て肯定して慈しみ、尊厳を守ってくれる。詐欺だったりするのかと疑ったほどにいい人だ。どうやら違う…らしい？とまだ少し様子を見てしまう自分がいるが。

元彼は今はどうしているだろうかとたまにツイッターを覗きに行くと元気そうで何よりだ。最初に触れたように他人にはあまり興味がないだろうからここを見つけることもないだろう。殺しても死ぬような男ではないのでまるで心配はしていない。私のような被害者が増えていないことを本当に切に祈る。

◆

さてまあ、ここから少し下世話な話になる。正直本題はこちらだ。

元彼は肥満体型だった、それも3桁を優に越えるような。身長が高いのもあったかもしれないが、それにしても腹部の脂肪がものすごかった。痩せたらイケメンだと主張していたが痩せなければ脂肪の塊でしかない。例えるならfate/goに出てくるカエサルのような体型だった。

対する私は若干細身寄りの普通の体型である。身長は155センチと低いし胸は無い。

以上が前提である。

18歳の春、つまりは高校卒業してすぐ私は元彼で処女を捨てた。

正常位だと腹部の脂肪で圧死をしかけた。バックもきついらしく言われるがままに大抵騎乗位だったが、腰を動かすと揺れる腹部の脂肪の方が目についた。

遠距離恋愛だったので実際に致したのはおそらく片手で数えられる程度かなと思う。

確かに気持ちいいけれどこんなもんか、と感じていた。首を締められたのは怖かったけどそれくらいかと。

今の彼氏とセックスをするとなったときアレなら主導権を握れると思って致した結果、

秒で負けた。

たくさん体位を試したが、元彼と触れ合った時とは段違いに気持ちよかった。

正常位はキスしながらすると気持ちいいし、座位は別の部位を同時に触れてもらえて気持ちいい。バックで本当におかしくなるかと思った。何度もやったはずの騎乗位も腹部の脂肪がないだけで全然違う。

ソレの大きさの違いというわけでは無い。おそらく大きさは同じ程度だった。

女性経験も元彼は私がハジメテではなかったが今の彼は全て私がハジメテである。抱きしめられたとき力加減がわからなかったのか苦しくなるくらいに力を込められたのは笑い話だ。

しかし、今の彼は細身である。身長も高くは無い。だからこそ、密着感がすごかった。いやこれが普通なのだろうか。

肥満が悪いとは言わないし個人の感想です、というやつだが、ここまで違うとは思わなかった。身体の相性というやつなのか。もしくは今の彼との行為が普通というやつなのかもしれないが、私にはわからない。

初体験の諸体験を終え、どれが良かったか聞いてみた。めんどくさい女なのは重々承知である。全部よかったというのを前提としつつ、フェラチオが特に気持ちよかったと言ってくれた。しかしまたさせてほしいと言うと、若干抵抗された。なぜかと聞いたら「気持ち良すぎて、抵抗して暴れて、大事な人を傷つけそうで怖い」と言われた。なんでこの人はこんなに優しい魅力的な人なに他の女は気付かなかったのかと心から思う。

数ヶ月後に今の彼の誕生日を迎える。一日中そういう行為に耽ける予定だ。正直それ以降元彼のことを思い出すこともなくなる気がしているので、最後に書き残したかった。

改めて、さようなら。あなたを好きでいて良かったと思えることもいくつかはあるけれど恨み言の方が多いらしい。どうかもうあなたと出会うことがありませんように。

ツイートシェア

Permalink | 記事への反応(2) | 06:55