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【政治】

異論80字 政府反映せず 議事録不記載、協議メール

【経団連要望】経団連側が約80字の追加修正を依頼した第1次修正案

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 政府の全世代型社会保障検討会議の議事録に中西宏明経団連会長の発言の一部が記載されなかった問題を巡り、政府は十四日の参院厚生労働委員会の理事懇談会で、議事録をまとめる際に内閣官房と経団連が交わしたメールの一部を、提示した。経団連側は、中西氏が政府方針とは異なる意見を語った約八十字の発言内容を記すよう求めたが、内閣官房は応じなかった。

 経団連側は修正案で、一定以上の収入がある働く高齢者の年金を減らす「在職老齢年金」の見直しについて、中西氏が発言した「勤労意欲を減退させるとの議論があるのは承知しておりますけれども、それは、経営者の目から見ると、そんなことはないのではないかと、働く意欲のある人は結構いますし」との約八十字の文言を、議事録案に加えるよう求めた。内閣官房は他の字句の修正には応じたが、この部分の追加には応じなかった。

 政府がこの日示したメールは議事録案や修正案の文面のみで、担当者間の詳しいやりとりについては、明らかにしなかった。理事懇談会で野党側は「削除した理由が全く分からない」と問題視し、全てのメールの開示を重ねて求めた。

 政府は九月二十日に行われた会議の議事録を十月四日に公表。中西氏の発言の不記載は今月八日に明らかにした。

 これまでの政府の説明では、内閣官房の担当者が修正の意図を尋ねたところ、経団連側が「元のままでいい」と回答したという。 (村上一樹)

【内閣官房案】依頼が反映がされていない内閣官房による第2次修正案

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