中国本土の学生ら相次ぎ香港脱出、台湾人学生も大量帰還へ
【11月14日 AFP】抗議デモの激化に揺れる香港から、中国本土出身の大学生らが脱出し始めた。警察と複数の大学関係者が明らかにした。
12日に激しい衝突が起きた香港中文大学(CUHK)では13日朝、本土出身の学生の一団がキャンパスを出ようと試みたが、バリケードで道路が封鎖されていたため警察のボートで海からの脱出を余儀なくされた。その後、同大はデモの影響を理由に、予定を繰り上げて今学期を終了すると発表した。
香港科技大学(The Hong Kong University of Science and Technology)は臨時バスを手配し、本土行きの列車が出る駅まで学生らを送り届けた。大学側は学生への電子メールで、「キャンパスに危険が迫っているとの認識はないが、出て行きたいと望む職員や学生がいることは理解している」と説明している。
香港浸会大学(Hong Kong Baptist University)でも、今学期の予定を2週間残して学内での授業を中断。残りの授業はオンラインで行うか、延期することを決めた。中国本土に帰る学生には、オンライン講義を手配するという。
一方、香港に隣接する深セン(Shenzhen)市の中国共産党青年団は同日、香港の大学に籍を置く本土出身の学生らの無料宿泊所として所有施設を提供すると発表した。
台湾でも、香港で学ぶ台湾人学生の帰還を政府が支援することが発表された。対中政策を担う台湾の大陸委員会(Mainland Affairs Council)では、13~14日に香港から戻る台湾人学生は280人に上ると予想している。(c)AFP