五十嵐康彦の「足裏もみで美しくなる!」
コラム
基本4ゾーンをもんでおしっこを出す
皆さん、こんにちは。指圧・マッサージ師の五十嵐康彦です。私は、ヨーロッパやアジア諸国で様々な健康法、東洋医学を学びました。そして反射帯治療(ゾーン・セラピー)に出会い、帰国して40年近く、実践してきました。以前はテレビにも出演して、大勢のタレントさんの足裏をもんできました。こうした長年の経験を、多くの皆さんに、分かりやすく伝えていきたいと考えています。
足裏は全身の縮図…体の各部分と密接に関連
これから、足裏の反射帯治療「ゾーン・セラピー」をご紹介していきます。東洋医学では、足裏は全身の縮図だと言われています。体のすべての部分は、足裏のどこかに対応する「反射帯」(ゾーン)があるという考え方です。足裏のゾーンは、全身の各部分と密接に関連しています。下の図をご覧ください。
例えば、お酒を飲み過ぎたときには、腎臓のゾーンが張った感じになり、硬くなることがあります。症状が重いときには、そのゾーンを指で押すだけで、「ヒエーッ」と跳び上がるほど痛みが走ることもあります。ところが、そのゾーンを丁寧にもみほぐしていくと、痛みや違和感が和らいでいき、体の不快な症状も次第に改善していくのです。これが「ゾーン・セラピー」です。このコラムでは、もみほぐすゾーンを毎回、症状別に紹介していきます。
足裏をもむことで、自然治癒力が高まっていきます。「調子が良くないけど、病院に行くほどではない……」「薬だけに頼りたくない」というとき、足裏もみを実践してください。そしてこの習慣を生活の中にぜひ取り入れてください。
なぜ、足裏をもむと体の不調が治るのでしょうか。はっきりした答えは今なお得られていません。科学的に明確な根拠はありませんが、人々の長年の経験から有効といわれています。私は、体の中に網の目のようにある神経やリンパ腺の関係で、足裏への刺激が体の各部に伝わるのではないか、と考えています。
とくに不調を感じていなくても、ゾーンを押すと痛いことがあります。これは、過去の病気が完全に治っていない、または、これから発症する病気がひそんでいる可能性があります。
デトックスは「基本の4ゾーン」から
第1回は「基本の4ゾーン」を紹介します。「副腎」「腎臓」「尿管」「膀胱」の4つのゾーンです。これらのゾーンは「おしっこの通り道」です。体にたまった老廃物を、尿で排泄
いわば、解毒、デトックスです。よく「汗を流してデトックス」と言いますが、汗によるデトックス効果はわずかで、いちばん老廃物を体の外に出しているのが尿なのです。尿の通り道を掃除するような気持ちでもんでください。
「副腎」は腎臓の上にある、ピーナツのような形をした小さい臓器で、生きていくうえで大切な様々なホルモンを出しています。「腎臓」は血液を濾過
順番にもみほぐし方を説明します。足裏もみは右足から行っていきます。モデルの佐藤由季さんが実演している動画も併せてご覧ください。
1 | 副腎、腎臓ゾーン | 人差し指の第二関節の角で、もみほぐします。 |
2 | 尿管ゾーン | 人差し指の第二関節の角で、上から下へこすります。 |
3 | 膀胱ゾーン | 両手の親指の腹で、もみほぐします。 |
これを左足も同じようにやってください。
濃い尿やだるさ…「効果あり」のサイン
足裏もみを続けていると、「濃い色やにおいのある尿が出る」「体がだるくなる」「微熱が出る」「顔がむくむ」などの反応が一時的に出ることがあります。これは瞑眩
祖母から学んだ「昔からの知恵」、やがてマッサージが天職に
私は昭和16年(1941年)に横浜市で生まれました。戦争中は、防空壕
当時、体が弱かった私はよく扁桃
戦後の昭和23年、全国で日本脳炎が大流行したことがあり、私の妹も日本脳炎にかかりました。妹は体が不自由になりましたが、命は助かりました。すると、妹は病院に呼び出され、寒い部屋で裸にされ、大勢の医者から代わるがわる診察されたのです。その様子を見ながら「西洋医学は、人間味がないな」と涙ながらに感じました。こうした経験が私に東洋医学の道を選ばせたのです。今、こうやって多くの人に足裏もみの素晴らしさを伝授できることを考えると、これが天職だったのかなとも感じます。
これから、私の体験談や、足の健康に関する話題も取り上げながら、コラムを続けていきます。どうぞお楽しみに。
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