内閣府が14日発表した7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.1%増、年率換算では0.2%増だった。4四半期連続のプラス成長となった。4~6月期は年率換算で1.8%増だった。消費増税前の駆け込み需要でプラス成長は維持したものの、冷夏の影響などが響き、小幅な伸びにとどまった。QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.2%増で、年率では0.8%増だった。
生活実感に近い名目GDPは前期比0.3%増、年率では1.2%増だった。名目でも4四半期連続のプラスとなった。
実質GDPの内訳は、内需が0.2%分の押し上げ効果、外需の寄与度は0.2%分のマイナスだった。
項目別にみると、個人消費が実質0.4%増と2四半期連続のプラスとなった。消費増税前の駆け込み需要の影響で支出が増え、個人消費を押し上げた。
設備投資は0.9%増と2四半期連続のプラス。省力化投資の積極化などが寄与した。民間在庫の寄与度は0.3%のマイナスだった。
住宅投資は1.4%増と5四半期連続のプラスと、増税前の駆け込み需要がみられた。公共投資は0.8%のプラスだった。
輸出は0.7%減だった。中国向けを中心にアジア向け輸出が弱かったうえ、世界経済減速などで伸び悩んだ。輸入は0.2%増と2四半期連続のプラスだった。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期と比べてプラス0.6%だった。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは0.2%のプラスだった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕