堀江貴文「日本人はカネに目がくらみすぎだ」

二束三文で“人生"を売り渡さない考え方

(写真提供:朝日新聞出版)
日本初の民間ロケットの打ち上げに成功、和牛ビジネスのプロデュースなども手がける堀江貴文氏。さまざまなイベントや、ゴルフやトライアスロンなどの趣味に国内外を自家用ジェット機で飛び回る堀江氏は、スキマ時間に触るスマホで仕事の指示を送っている。
「いかに時間を使わずに多くのものを生み出し、効率よく世の中に伝えるか」を徹底する堀江氏の「時間術」とは?堀江氏が何よりも大切にする「時間」だけをテーマにした初の著書『時間革命』から一部を抜粋・再構成して紹介します。

「もう少しお金に余裕があれば、自分がやりたいことに没頭できるんですが……」などと言っている人がいる。

お金がないから仕事時間を増やすしかない。働いている時間が長くなるから、どうしても自分のための時間が取れない、というわけだ。

ここからもわかるとおり、多くのビジネスパーソンにとって労働とは、「時間をお金に換える行為」になっている。だから、「お金さえあれば、労働(=時間の切り売り)をしなくてよくなるはずだ」という発想になるのである。

働く=何かをじっと我慢すること?

「働き方改革」が論じられる際に、すぐに「残業時間をどう減らすか」といったことがテーマになる背景にも、労働=就業時間という労働観があるのだろう。

しかし、働くとは「何かをじっと我慢すること」ではない。本当は家でダラダラしていたいのに、頑張ってオフィスにきて、一定の時間をおとなしく過ごした“ご褒美”としてお金がもらえているとでも思っているのだろうか。

なぜこうなるかといえば、お金の本質がわかっていないからだ。お金というのは単なるツールにすぎない。それなのに、お金そのものに価値があるかのように思い込んでいるから、貴重な時間をお金に換えてしまう。

2万円を「2万個のパチンコ玉」に換金するのはもったいないとわかる人でも、日給2万円のアルバイトには魅力を感じてしまう。

本当にあなたの1日には、現金2万円分の価値しかないのだろうか? 「そうです」と答えてしまう人は、価値観がかなり歪んでいると思ったほうがいい。お金の価値を高く見積もりすぎだ。

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  • といざヤす9fb97ee2a27b
    記事を読んでいて思ったのは
    「お金を呼び込む信用」と「普通の生活を送る信用」には、ベクトルが違うんではないかと、そういうことですね。そう考えると、ホリエモンさんのおっしゃることに納得できます。
    ただ、実行するとなると「お金を呼び込む信用」を信奉している人たちの間に仲間はできるでしょうが、普通の生活をしている人たちとは絶縁するくらいの覚悟が必要なようにも思えます。

    その「普通の人との絶縁宣言」の概念が「バカとは付き合うな」だと思えば、これまた納得がいきます。
    up51
    down8
    2019/11/14 06:51
  • yk198185ccee55fb09
    至極まともなことしか言っていないが、言うのとやるでは大違い。
    ホリエモンはそこまで信用に足る人物では無いように思うが。

    日本人全体の「現金至上主義」には確かに辟易する。ゆうちょ大好き、銀行大好き、「投資?カブ?食べるの?それともバイク?」
    タンス預金2000兆円と言われて久しいが、それらが市場に躍り出れば空前の好景気がもたらされよう。
    しかしそうはならない。日本人は円の価値が一定であると思っているし、現金が1番信頼できる資産だと思い込んでいるから。
    ロクな金利もつかないのに銀行に金を預け、コンビニで引き出して手数料を払ってる。これをホリエモンの言う「現金の奴隷」と言わずして、何と呼ぼうか?
    up44
    down9
    2019/11/14 07:49
  • seagullee3efc7db04d
    概ね同意できます。
    基本的にホリエモンは好きではないが、言ってる事は結構同意できることが多い。
    今回の記事の中で気になったのは、『働いて得られる金なんて大したことないのに』 というところかな。大したことのある金なら良いかの様な文章になってるけど、それでは同じことになっちゃいますね。金額の多い少ないは関係なく、金を得るために動くんじゃダメなんですね。
    たいしたことあるからとか、ないからとかそういうことではないんですよね。
    金は二の次なんですよ。そんなものは後からついてくる。金を追いかけていると、まぁ逃げてゆきますよ。金なんか置いといて、好きなことを楽しんでできるようになると、人も集まってくるし、人が集ると金も動くようになってくる。そうなると自然と金が勝手についてくるんです。
    一番肝心なのは、自分が楽しむこと。
    誰だってつまらなそうに何かやってる人のところになんて行きませんよね。そういう事です
    up29
    down5
    2019/11/14 08:15
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