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【フィギュア】メインコーチ不在の宇野昌磨に試練「全ての思考がマイナス」年明けまで単独で戦い抜く2019年11月2日 16時1分
◇1日 フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第3戦フランス杯(グルノーブル)男子ショートプログラム(SP)は2018年平昌冬季五輪銀メダリストで今季GP初戦の宇野昌磨(21)=トヨタ自動車、中京大=が79・05点で4位。世界選手権2連覇中で第1戦のスケートアメリカ覇者のネーサン・チェン(米国)が102・48点で首位だった。 いつもの宇野はどこにいったのか。考えられない結果と、考えられないコメントで今季のGPが幕を開けた。シニア転向後では初となるSPでの2度の転倒もあって、得点は首位と23・43点差の79・05点。「自分が最後まで滑りきれるイメージがまったく湧いていなかった。簡単に言うと、弱気になっていた」。常に強気で、平昌五輪の銀メダリストにまでなった21歳が沈んでいた。 「どんな練習をすれば跳べるようになるんだろうと、素朴な疑問が湧いてしまった」と不安だらけだった冒頭の4回転フリップを鮮やかに決めたのはさすがだったが、続く連続ジャンプの1つ目4回転トーループで転倒。さらにトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も転んだ。「自分のメンタルに飲まれた」。見せ場のステップでも精彩を欠いて評価は4段階中3番目のレベル2だった。 異例のメインコーチ不在で突入している今季。試合前にジャンプの指導を依頼している本田武史コーチのアドバイスをもらったと明かすも、「自分の弱さが露骨に出た。全ての思考がマイナスな方に向いていた」と説明した。6月に幼少時から師事した山田満知子、樋口美穂子両コーチのもとを離れ、じっくりとコーチを選んでいる現在は1人で歩んでいるが、いきなり試練を迎えている。 メインコーチ不在の影響について「まだ分からない」という宇野は演技後「(メイン)コーチに関してはまだ言えないこともたくさんあるが、(発表は)年明けになるんですかね。それまでお待ちしていただけたら」。新コーチが決まるその日まで、試練と向き合い、乗り越えるしかない。
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