サッカーのU―22日本代表は12日、国際親善試合のU―22コロンビア代表戦(17日・エディオンスタジアム広島)に向け、広島市内で約1時間半、トレーニングした。東京五輪本大会のメンバー入りに向け、MF食野(めしの)亮太郎(21)=ハーツ=は同じシャドーのポジションを争うMF堂安律(21)=PSV=やMF久保建英(18)=マジョルカ=との生存競争に闘志をたぎらせた。
広島の青空が心地良かった。「雨が多くて、寒い。練習の時はいつも雨」という曇天のスコットランドを離れ、食野は笑みが絶えない。合流初日ながら、ドリブルで果敢に仕掛け、積極的にゴールを狙う姿勢は鋭く、爽快さを漂わせた。
初招集された10月のブラジル遠征で自信を深め、食野は「日の丸を付けて戦い、五輪に出たい欲が出てきた」。シャドーのポジションを争うライバルには、G大阪時代の同期・堂安、スペインでブレーク中の久保というA代表コンビがいる。食野は「律の背中を見てずっとプレーしてきた。すごく楽しみ」と胸を高鳴らせ、「(久保と)直接勝負するわけではない。他は関係ない。自分はまたここに呼ばれるように頑張りたい」と静かに意欲を語った。
今季開幕をJ3で迎えた「浪速のメッシ」の運命を激変させたのは、8月上旬に届いた一本のオファーだった。イングランド・プレミアリーグ王者のマンチェスター・シティーから獲得の申し出を受け、若武者は「驚いたけど、気後れせず挑戦することを決めた」と即決で海を渡った。
レンタル先のスコットランド1部ハーツで泥にまみれ、成長してきた。雨でぬかるんだピッチにもまれ、「スピード、馬力は付いた。足腰が強くなった」。J1でわずか3得点という実績。背負う看板もなく、「失うものは何もない。自分を磨くことだけを考えている」と、密集地帯でもぶれないドリブル、パワフルなシュート力をグレードアップさせている。
「競争に勝てるように準備していく」と食野。日本でもほぼ無印の秘密兵器候補が、堂安、久保とのレギュラー戦線に立ち向かう。