大阪府警、感染性廃棄物を違法処理病院から回収した注射針などの感染性廃棄物を無許可の業者に再委託したとして、大阪の産廃処理業者らが逮捕されました。 逮捕されたのは、大阪市大正区の産廃処理業者「コートク」の社長・宮村隆喜容疑者(56)と、産廃収集運搬業者「メスジャパン」の専務・池田昭一容疑者(64)らあわせて5人です。 調べによりますと、「コートク」はおととし12月からおよそ5か月間、医療機関から委託を受けて回収した使用済み注射針やガーゼなどの感染性廃棄物、およそ7,200個分のダンボール箱を処分許可を持たない「メスジャパン」に再委託し、違法に処理した疑いです。 「コートク」は今年7月、感染性廃棄物を「廃プラスチック」と偽って広島市の業者に処理させたとして市から産廃処理業の許可を取り消されていて、大阪府警はこの件についても調べを進める方針です。【出典:MBSニュース,2007年10月30日,19:35】 感染性医療廃棄物とは?産業廃棄物処理業者の経営再建 廃棄物処理業者にとって感染性医療廃棄物は『ドル箱』である。経営建直しが必要になった産業廃棄物処理業者の再建の委員会に参加したことがあるが、サーマル・リサイクル施設を行っていることのアピールとともに感染性医療廃棄物の受入体制強化を行うことで再建プランを立てた。債務超過が10億円近く、累積損失が20数億円に達していたが、現在は、株主に配当できるほどまでに改善された。
では、なぜ感染性医療廃棄物の受入体制を強化するに至ったのかが疑問に感じられる方もいることと存じます。同社の各受入廃棄物ごとの利益率を計算すると感染性医療廃棄物が群を抜いて高かったのである。また、感染性医療廃棄物を受け入れる同業他社が少なかったこともある。 医療廃棄物の『不都合な真実』転じて、病院や介護施設などの排出側から見た医療廃棄物はどうなのかを考えると、業者にとって利益率が高いとなれば、即ち処理費用が高いということになる。 感染性医療廃棄物は「処理困難物」であり、業者側や病院関係者以外からすると危険性を感じる。しかし、病院等からすると日常茶飯事に排出されるものであるため、扱いが「鈍感」になっていると苦言を呈さざるをえない。 不適正処理を行った業者の処理施設や不法投棄現場に行くと驚くべき医療廃棄物が発見されることがある。注射針や血液等が付着した医療廃棄物は当たり前のように発見されるが、ときには カルテや摘出した病巣などが発見される場合がある。 当然ながら、僕自身も患者として病院へ行く。産業廃棄物を中心とした環境問題に携わっている旨を述べると問診より感染性医療廃棄物の取扱について質問を受けた時間のほうが長かったと笑えない話がある。関連用語 *ゼロエミッション *3R *リデュース(Reduce) *リユース (Reuse) *リサイクル(Recycle, 再生利用) *一般廃棄物 *産業廃棄物 *マニフェスト(産業廃棄物管理票) *廃棄物処理法 お時間がありましたら…。
*まったけ日記308―『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』に捏造疑惑― *まったけ日記351―行政関与の産業廃棄物処理 *まったけ日記345―蛍光灯のリサイクル~アッパレ、松下電工― *まったけ日記326―廃棄物分別収集の難しさ~ルー大柴さんのマニフェスト― *まったけ日記311―グリーンコンシューマーになろう!― *まったけ日記299―ペットボトルのリサイクルー *まったけ日記293―マンガで「3R」― *まったけ日記292―韓国の大学生が日本海岸清掃― *まったけ日記290―家庭菜園やガーデニングに簡単コンポスト― *まったけ日記278―人間の死後の環境問題― *まったけ日記277―安倍内閣がフィリピンへ事実上の廃棄物輸出!― *まったけ日記268ー廃棄物(ゴミ)はフェニックスー *まったけ日記265ー廃棄物分別収集の難しさ― *まったけ日記258-エコ・京レンガ- *まったけ日記232-今すぐストップ!地球温暖化バトン- *まったけ日記251-不法投棄が狙われやすい街って?ー *まったけ日記236ー『金属盗難』ー自動車解体業者の視点からー *まったけ日記209ー『環境マニフェスト』しーむす。総理…秘書・まったけ *まったけ日記189ー産業廃棄物処理業者の増加?- *まったけ日記180ー山崎達雄『洛中塵捨場今昔』ー *まったけ日記177ーアル・ゴア『地球の掟』 *まったけ日記168ー難しい「廃棄物の種類」入門ー *まったけ日記167ー難しい「廃棄物の概念」入門ー *まったけ日記166ー難しい「廃棄物処理法」入門ー *まったけ日記143ー産業廃棄物と経済学ー *まったけ日記117―歴代滋賀県知事の環境問題意識の高さに敬服!― 注目ブログ *みんなで作る知恵の詰まった環境ブログ ご意見下さい *いわれひこ様BBS *京都亀岡国際秘宝館・本館 |
全体表示
[ リスト ]
おはよございます~。怖い話ですね~。
2007/10/31(水) 午前 9:05
トントン様★おはようございます。感染性医療廃棄物については、医学の知識のない廃棄物処理業者や行政の環境技術吏員でも難しい話です。このような不適正処理が行われると医学に素人の僕たちは悪露悪露するだけです。行政の廃棄物担当者に薬剤師が必ず配置されていますが、医師のうち薬剤師を馬鹿にする人が僅かにいるらしく、その指導は困難なようです。
2007/10/31(水) 午前 9:13
どうずれば、事前に防げたと思います?
2007/10/31(水) 午後 1:34
万屋のHIRO様★いつもコメントありがとうございます。今回の事件が発覚したのは内部告発の可能性が高いですね。産業廃棄物の場合は法令上は排出事業者責任なので、病院等の医療機関(以下:病院)側になります。病院としては産業廃棄物処理処理委託契約を行った処理業者任せにしていたことが予測できます。排出事業者は処理の流れをマニフェストで最終処分まで確認するのですが、徹底していなかったと思われます。排出事業者と委託を受けた廃棄物処理業者が相互に確認することの徹底が欠けていたのでしょう。廃棄物処理業者に廃棄物を引き渡したら終わりというわけではなく、責任が及ぶことがある意識を病院を含めて全業界の排出事業者に求めることが重要です。
2007/10/31(水) 午後 2:20