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【政治】

桜を見る会 招待客、与党議員に枠 二階氏、支持者配慮は「当然」

二階俊博幹事長

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 自民党は十二日、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、与党議員に招待客の枠が割り当てられていることを認めた。各界の功労者を中心に各省庁が人選するとした政府の説明と矛盾が鮮明になった。これを受け、政府は招待客の選定基準の見直しを検討する方針を示した。首相が地元支持者を多数招いて私物化しているとの批判が強まったため、沈静化を図る狙いがある。 (清水俊介、中根政人) 

 自民党の二階俊博幹事長は十二日の記者会見で、桜を見る会に与党議員が地元支持者を招待することについて「議員が選挙区の皆さんに配慮するのは当然のことだ」と述べた。招待客枠の割り当てに関し「あったって別にいい。何か問題があるか」と強調した。石破茂元幹事長も「党の役職をしている時にそんな枠があった」と認めている。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、選定基準を明確にする必要性を問われ「政府として検討していく必要がある」と表明した。

 桜を見る会の開催要領には、招待客として皇族や各国大使、衆参両院議長、閣僚、国会議員と並び「その他各界の代表者等」が記されている。首相ら自民党議員は後援会関係者を「等」に含めているとみられる。

 一方、立憲民主、国民民主、共産の野党三党は、追及チームの初会合を国会内で開き、政府側からヒアリングを実施した。立民の枝野幸男代表は党会合で「首相本人が公職選挙法や政治資金規正法に違反していると強く疑われる」と徹底追及する考えを強調した。

 日本大の岩井奉信(ともあき)教授(政治学)は、自民党幹部による地元支持者の招待は「公選法の寄付禁止に触れる可能性もある」と指摘。二階氏の「当然」発言については「税金を特定の選挙区民へのサービスに使うことを認めており、感覚がずれている」と述べた。

 

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