飯山陽『 イスラム2.0: SNSが変えた1400年の宗教観』 11月26日刊行予定

@IiyamaAkari

イスラム思想研究者。イスラム教という切り口から世界情勢を分析しています。ルーツは古典イスラム法の文献研究者。アラビア語通訳でもあります。プロフィール詳細はこちら→

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    今日の読売新聞朝刊に苅部直先生による拙著『イスラム教の論理』の書評が掲載されています。

  2. ロケット弾が民家に撃ち込まれ報復として空爆が行われたり、反政府デモが暴徒化し治安部隊が容赦なく実弾を使い数百人が死亡したりする中東を日ごろ見慣れているせいか、「平和」の二文字しか浮かばない。

  3. よく見たらシモンチーニは監修者で著者は世古口裕司なる日本人だ。しかし有罪判決を受けたお墨付きのインチキ代替治療を広める詐欺師の著作であるのは間違いない。こうして朝日新聞だけを読み鵜呑みにする層が、命を縮めていく。メディア・リテラシーの重要性はまことに侮れない。

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  4. インチキ代替医療本の広告をドーンと掲載する朝日新聞。ウィキペディア先生によると著者トゥリオ・シモンチーニはインチキ治療で患者を死に至らしめ、有罪判決を受けた詐欺師であるとのこと。詐欺師の片棒を担ぎ、読者を死へと導く朝日新聞の罪は重い。何が人権だ。

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  5. 『ニューズウィーク日本版』に掲載されたコラムがウェブ公開されました。コラムニスト飯山陽としての修行の始まりです。

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  6. トルコのエルドアン大統領はギリシア国境に置き去りにしたアメリカ人イスラム国戦闘員と同様に、ヨーロッパの戦闘員を送り返すと警告。実践経験を積んだ極めて危険な戦闘員が欧州圏内に解き放たれる可能性がある。

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  7. ガザからイスラエルに撃ち込まれたロケット弾は一発20万ドル程度。資金提供しているのはカタール。撃ち込まれた数十発分のお金でどれだけの学校や病院が建設できただろうか、というタウヒーディー先生の問いかけ。ガザへの支援金のほとんどは戦費と武装勢力幹部の懐に消える。

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  8. サウジの首都リヤドでミュージカル公演中、男がステージに乱入し演者3人をナイフで攻撃。拘束された男はサウジ在住イエメン人とのこと。MBSの近代化政策によりサウジでエンタメが解禁されて以来、こうした事件は初めて。この手の興行は反イスラムと考える人も少なくない。

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  9. 少なくとも私の知る頭のいい女性たちは、こうした形の自己アピールはしない。

  10. 私は中東で、日本ではしないような経験を多くしたこともあり、戦争は本当に怖い、心底嫌だと思っている。だが「戦争反対!」と叫んでも決して戦争はなくならない、ということも知っている。重要なのは戦争や衝突、危険を避けること、身を守ること、そしてそのために勉強することだ。

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  11. テルアビブはミサイル迎撃システムが完備されているので直撃の可能性は低いのだが、それでも昼夜問わず撃ち込まれるロケット弾と鳴り響くサイレンは本当に怖い。知らない人と一緒にシェルターに駆け込み、そこでじっと隠れて待つあの感覚は、言葉ではなかなか表現しづらいものがある。

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  12. テルアビブ市内で鳴り響く警報サイレン。これが聞こえたら近くの建物のシェルターに逃げ込まねばならない。大型施設だけでなく民家や小さな店にもシェルターが設置されている。ガザからのロケット弾攻撃はしょっちゅうあるので人々は落ち着いて行動する。中東の現実その2。

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  13. イスラエル軍はガザを支配するイスラミック・ジハードの司令官を暗殺したと発表。その後イスラミック・ジハードがイスラエルに向けロケット弾を発射し、一発が人家を直撃。テルアビブにかけての地域で警報が鳴り響き学校と仕事は休み、イスラエル軍は数日間の戦闘準備があると発表。中東の現実。

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  14. 中東でも有力な対抗馬になりそうな反体制派は殺されたり投獄されたりし、選挙結果が気に入らない場合には選挙無効となったりします。反体制派メディアは放送権を剥奪され、ジャーナリストは根こそぎ逮捕され、国益を損わせたとして投獄されます。日本は法制上も実態上も独裁とは程遠いと思います。

  15. インターネットの普及により、啓典がオンラインで簡単に参照できるようになり、その「ごまかし」が効かなくなってきたのが現在です。

  16. それになぜ「中東のムスリム=暴力にあこがれている」となるのか?これこそ端的な偏見であろう。この小川寛大氏というのは『宗教問題』なる雑誌の編集長のようだが、イスラム教徒に対してかような偏見をもち傲慢な態度で臨む方が、いかにして宗教問題を語り得るのか、甚だ疑問である。

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  17. 私も同じ考えです。私は時々Times Nowのイスラム報道をみて「おお…」となっていますが、そういう人は滅多にいないと思います。日本で海外ニュースを伝えるのが左派メディアしかないため、インド=悪者、パキスタン=被害者みたいな構図の定着化を感じます。

  18. トルコはシリア侵攻により、オスマン朝時代に遡る「人口移動」という暗黒の歴史を一歩先に進め、中東の民族地図を書き換えようとしているという論評。つまりクルド人地域にアラブ人を送り込んで人口置換させるという政策。オスマン朝のアルメニア人虐殺を彷彿とさせる。

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  19. トルコ当局はアメリカ人イスラム国戦闘員をギリシア国境にある無人の緩衝地帯に置き去りにして帰るという奇策に出る。ギリシア当局は入国を拒否している。国籍を剥奪された外国人イスラム国戦闘員は今後、このようにあちこちに置き去りにされる可能性がある。

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  20. 中東のムスリムであれ誰であれ、他者と交流する時の心得は、きちんと挨拶をし、相手を尊重して丁寧に接することに尽きると思う。なぜ相手が中東のムスリムだと「最初にガツンとやればこっちを尊敬してくる」みたいなことになるのか、全く理解できない。相手を見下した失礼な態度だと思う。

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  21. マメさの欠落したB型なので、難しいと思います。

  22. 左派が大好きなオバマ元大統領も在任中、不法移民は認めてはならない、とトランプ大統領と同じ見解を述べていた。しかし現在、左派メディアはトランプ氏を差別主義者とレッテル貼りし、オバマ氏の発言はなかったかのように振る舞っている。ダブルスタンダード甚だしい例。

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  23. 「車で敵を轢き殺せ!」と呼びかけていたアメリカ人イスラム国花嫁が「子供を連れて帰国したい。自分の車が欲しい」等と語る。ポンペイオ長官はかつて彼女をテロリストと呼び帰国は認めないと述べた。彼女の帰国に尽力しているのがアメリカのムスリム同胞団組織CAIRである。

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  24. そうした「リベラル知識人しぐさ」を真似することで私にしつこく「ヘイト」「イスラモフォビア」のレッテル貼りをし、「イスラムではなくイスラームが正しい」と業界大御所の30年前の言説を繰り返すこの田澤セバスチャーノ茂なる人物は、要するに稚拙な物真似をしているだけで思考が完全欠落している。

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  25. 左派メディアや文化人が、イスラム教やイスラム教徒を「素晴らしい!」と絶賛する言説だけを認め、それ以外は全て「批判」であり「陰謀論」であり「ヘイト」なのだ、とレッテルを貼ることによって自由な言論を封殺した結果、欧米はイスラム主義者が自由に活動できる「天国」となり、現在に至る。

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  26. お知恵があれば是非、うかがいたいです。

  27. イスラム国はシリアのカーミシュリーでアルメニア・カトリック教会の神父とその父親を殺害したと声明を出し、身分証明書を公開。シリア各地の戦闘員は次々と二代目カリフに忠誠を誓っており、毎日このようにテロを実行している。シリアの人々にとって、イスラム国は変わらず現実的脅威なのだ。

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  28. ふとした思いつきで授業やりたいな、とツイートしたら、想定外の反応をいただいて驚いています。勉強したい!という大人が多くいる国は、きっと強くて良い国に違いありません。皆さんのお知恵を拝借しつつ、どんなことができるか考えてみたいと思います。

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  29. 他人を「偏狭」と非難する人間ほど、自分の偏狭さを決して認めない真性の偏狭者である。

  30. モザンビーク軍の兵士8人を殺害したとイスラム国が声明。モザンビークでのイスラム国テロは既に20回近い。モザンビークはムスリムもいるがクリスチャンの方が多く、イスラム国もモザンビーク軍を「十字軍」と呼んでいる。なおこの辺りでテロ活動をしているのはイスラム国中央アフリカ支部。

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  31. トルコのエルドアン大統領は、自分の求める大統領制はヒトラーの政権だと発言。あまりにも露骨なヒトラー賛美に、国内外から「独裁者!」と非難する声が出ている。エルドアン氏はシリア侵攻時もオスマン朝のような領土拡張と独裁化を狙っていると指摘されていた。

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  32. トルコ内務省は拘束していた外国人イスラム国戦闘員について、アメリカ人は既にアメリカに送り返し、ドイツ人7人は木曜日に、フランス人11人も近く国に送還すると発表。トルコは本国が国籍を剥奪しようと関係ない、とにかく送り返すだけだ、と強い出方を徹底している。

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  33. 正直、カリフ制のなにが「カワユイ」のか、全くわからない。私の勉強が、圧倒的に足りないのだろう。

  34. なぜならイスラム諸国のほとんどが、政治とイスラムをわけているからです。一方、中田考先生が支持しイスラム国が実践しているカリフ制は、政教一致です。

  35. コーランに書かれていることは絶対です。『多神教徒は見つけ次第殺せ』という句を真に受けるのはバカバカしいという言葉は、イスラム教徒に神への冒涜と受け取られかねない危険性すらあります。中田先生は読者が誰も突っ込まないことを前提に、このようにして日本人にイスラム教を宣教しているのです。

  36. ツイッターのフォロワーの皆さんを集めて、授業をやりたくなってきた。通常の大学の授業より、よっぽどたくさん質問がでて、やりがいがありそうだ。

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  37. イスラム教徒ではない人間は、それだけで「最悪の者」なのです。なぜならコーラン第98章6節にそう明示されているからです。ムスリムが私たちをいくら「いい人」だと思っても、神が「最悪の者」と言っている以上、最悪なのです。神の言葉は絶対なのです。それがイスラム教という宗教なのです。

  38. ドイツのハノーファーでドイツの主要都市として初めてトルコ系の市長が誕生。環境保全と移民促進を掲げる「緑の党」に属している。緑の党はドイツの最新の世論調査で二大政党をぬき支持率トップとなっている。ドイツでは左派とイスラムの統一戦線が最大の政治勢力という現実。

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  39. 戦っても勝てないかもしれませんが、誰か一人でも戦い、そこに大きな問題が横たわっていることをできるだけ多くの人に知ってもらうことは、無駄ではないと信じています。