日本マイクロソフトから、新しく「Surface Pro 7」が登場した。キーボードが使えるWindowsタブレットとして、その地位を確固たるものにしたSurfaceだが、今回のSurface Pro 7は、2in1というスタイルはそのままに、USB Type-CやWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)など最新技術の導入が図られている。
今回は、主にテキスト入力デバイスとして見た場合の本製品の実力について、従来モデルである「Surface Pro 6」と比較しつつチェックしていく。
まずは今回のモデルチェンジのポイントを把握しておこう。
Surface Proシリーズの主なスペック | ||
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モデル名 | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 |
本体サイズ | 292(幅)×201(奥行き)×8.5(厚さ)mm | |
重量 | 775g(Core i3、i5)、790g(Core i7) | 770g(Core i5)、784g(Core i7) |
ディスプレイ | 12.3型/2736×1824ピクセル(267ppi)、縦横比:3:2 | |
CPU | Core i7-1065G7、i5-1035G4、i3-1005G1 | Core i7-8650U、i5-8350U、i5-8250U |
GPU | Intel Iris Plusグラフィックス(Core i7、i5)、UHDグラフィックス (Core i3) | Intel UHD グラフィックス 620(Core i7)、UHD グラフィックス 620(Core i5) |
メモリ | 4/8/16GB | 8/16GB |
ストレージ | SSD 128/256/512GB/1TB | |
主な外部端子 | USB-C×1、USB-A×1、Surface Connectなど | USB-A×1、Mini DisplayPort、Surface Connectなど |
無線LAN | Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 4.1 |
バッテリー駆動時間 | 最大10.5時間 | 最大13.5時間 |
12.3型(2736×1824ピクセル)の画面、3:2というアスペクト比、さらにボディーサイズなどは従来のSurface Pro 6と共通だ。キーボード着脱式というコンセプトも当然そのままで、オプションのカバー兼用キーボードことタイプカバーも違いはない。
前モデルから変化しているのがCPUで、従来のIntel第8世代Coreプロセッサから、最新の第10世代Coreプロセッサへとリプレースされている。性能がどの程度向上したかは、後ほどチェックする。
外部端子については、これまでのUSB Type-Aポートに加えて、USB Type-Cが追加された。そもそも前モデルの時点でUSB Type-Cの非搭載が不思議なくらいで、ようやくイマドキの仕様に追いついたという表現が正しい。
このUSB Type-CはUSB Power Delivery(PD)での充電にも対応する他、Displayport Alternate Modeもサポートし映像信号を伝送できるようになったため、機能の重複するMini DisplayPortがなくなっている。つまり、見た目はMini DisplayPortがUSB Type-Cに入れ替わった格好だ。Mini DisplayPortは誰もが使うわけではないので、実質USBが1ポート増えたと考えると心強い。
電源についてはこれまでと変わりなく、専用端子であるSurface Connectを用い、ACアダプターから供給する。USB PDに対応したノートPCでは、ACアダプターの給電口そのものがUSB Type-C仕様の場合もあるが、本製品はそうではない。マグネットで吸着させる構造ゆえ、うっかり足で引っ掛けても本体・端子ともにダメージを受けにくいのは利点だ。
Wi-Fiは新たにIEEE 802.11axに対応し、いわゆるWi-Fi 6へと進化している。CPUの世代、USB Type-C、Wi-Fi 6と、トレンドを全部乗せしてきた格好だ。ちなみに、Bluetoothも4.1から5へと進化している。
重量は、Core i5モデルで770g→775g、Core i7モデルで784g→790gと、じわりと増えている。今回の評価機(Core i5-1035G4/8GB/256GB、税込み15万3780円)の場合、タイプカバーとセットでの重量の実測値は、従来モデル(Core i5-8250U/8GB/256GB)の1081gに対して、1084gだった。実質的に無視していい差だが、重量はその前の世代でも同様に増えており、引き続き増加傾向にあるのは少々心配だ。
概要を把握した上で、評価機の性能を見ていこう。
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