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1位:一重まぶた 2位:モデルハウス 3位:診断メーカー 4位:天赦日
レビューの平均値
1位:一重まぶた 2位:モデルハウス 3位:天赦日 4位:診断メーカー
投稿数、レビューの平均値ともに、「一重まぶた」がトップでした。
ネット上では、5日から6日にかけて、このトレンドワード「一重まぶた」が話題になり、容姿の美醜に対する価値観を巡る論争が起きていました。
これについて6日に掲載した記事を元に、番組作りに協力していただいている9人のネットインフルエンサーに話を聞きました。3回に分けて、その内容を掲載します
AYAさん
Q:トレンドワード「一重まぶた」の論争、どこに注目しましたか。
A:小さいころから触れるテレビや漫画、アニメなどで出てくるのが全てが二重でかわいくてキラキラのもの、それがお手本になってみたいなところがあるかなと思います。SNS社会の中で、いいものだけ見せる。見せられているものもすごく限られているように感じます。
一方で、なんでもいいじゃんみたいな、もっといろいろかっこいいものがあるし、あなたはあなたのままで、それだけですばらしいよっていう価値観も出てきたっていうのもあります。インスタグラム、SNOW、顔をきれいにするアプリとか、きれいなところだけ切り取ったとこを見せて自分を演出する。自分が自分のプロデューサーみたいになっているような人が多くて、それを見て劣等感を覚えて、というそういう中で、今、変わり始めてるっていうのは感じています。
Q:ルッキズム、外見至上主義を乗り越えるためには、どんな方法がありますか。
A:一重だからとか、肌の色がとか、自分の体形のこととかでポジティブになれずに苦しんでいく子供たち、次世代を担う子どもたちが一人でも少なくなってほしいです。子供たちに向けて、自分を肯定できる、自分に誇りを持つ、自分に納得するとか、あなたはあなたのままで超素敵みたいなところ、メッセージ出していくのがすごく大事だなと思います。
最近よく海外のドラマ見るんですけれど、例えば、すごく身長の高い子とか、目の色も肌の色も体形もそれぞれっていう感じの女優さんたち、俳優さんたちが普通にでてくる。太ってるからってコミカルな役ってわけでもないし、障害がある子も普通に出てくる。
日本のドラマだと、例えば、女性同士のカップルの家庭が出てくるドラマがあったら、そこにスポットが当たっている。でも、アメリカのドラマだったら、本筋のストーリーと関係ないところでも普通に出てきます。日本でも、排除しないでもっとナチュラルな出し方をしていったほうがいいんじゃないかなと思います。それが一番受け入れやすいと思います。
CDBさん
Q:トレンドワード「一重まぶた」の論争、どこに注目しましたか。
A:やっぱり見た目について言われることがSNSではすごく多いですよね。どんどん見た目のいい人がふえていく。昔だったら割と素朴な感じな人も結構いたと思うんですけど、世の中、かっこいい人やかわいい人がどんどん要求されるものもどんどん高くなってるのかなという感じもします。僕も実際、こういう感じのものをかぶったりしてるんですけど。また、一重まぶたということに関してです。整形ということ自体が全然悪くないという考え方も出てきていて、整形をする人も日本ではふえてきたりしてると思うので、そこで価値観の違いみたいなのは出てくるんじゃないかなと思います。
多分、女性フェミニストみたいなことに関係していた人の中にも整形というのを認める、きれいになるというのは、自分で思うことだからいいのだという考え方の人と、いや、美意識を押しつけられてるんだからすべきじゃないという人の2種類があると思うんで、そこの意見の違いというのも聞いてみたいと思います。
Q:このテーマで深掘りして欲しいのは?
A:SNSで一番激しいのって、結構ジェンダー論だったりして、男性側としては、今まで出てこなかった声を聞いていくという面はすごく必要になると思うんですけども、そこで男性側の意見、今まで、例えば、ルッキズムとしての、男は見た目なんか気にするべきじゃないという意見で抑えられていた面もあるし、逆に男性もおしゃれすべきだという流れと、男性がおしゃれでなくても、見た目が悪くてもいいじゃないかという意見もあると思うんですね。そこはまだ手つかず、男性の見た目というのはまだ手つかずの議論なんじゃないかなと結構思ったりしています。
Q:どうすればルッキズムは、乗り越えられますか。
A:どの人が一重で、どの人が奥二重なんだろうっていうのは実はそんなにわかんなかったりするんですけど、昔から比較してみて思うのは、どんどん、かわいいとか、かっこいいとかいう価値観自体は結構幅が広がってるんじゃないかなと思います。昔だったら、多分、ほんとに誰が見てもかわいいって人が一人、ばーっと突出して、それ以外は許さないみたいな、ちょっとでも変な顔だったらめちゃめちゃたたくみたいな文化は、僕らが子供のころのほうが強かったような気がするんです。でも、今、女性モデルの雑誌とか見て、この人がと言うと問題かもしれないけど、今までの、必ずしも白人ハーフ的な、きちっとした感じではない、いろんな顔だちの女性のモデルさんが出て、それぞれに人気を得たりしている。例えば、男性アイドルとかでも、いわゆるイケメン一辺倒ではなくて、アイドルグループの中でも、割と異質の顔だなという子も結構ふえてたりするじゃないですか。だから、そこは、いろんな美意識が広がって、いろんな人がかわいい、いろんな子が美しいっていうふうに、結構広がりつつあるのではないかなと、下の世代は見てるんです。
シオリーヌさん
Q:「一重まぶた」の論争、どうみますか?
A:今の世間的なトレンドというか、世界的なトレンドも含めて、ルッキズムということに対して声を上げていこうという運動がいろんなところで起こっていると思います。海外のファッションショーとかでも、BMIが低過ぎるモデルさんは起用しないとか、日本の下着ブランドとかでも多様な体形を持つ女性をモデルとして起用しようということとか、今、眼鏡の強要の問題とかも女性を容姿で評価するということに関して、いろいろ異議が出てきているような状態かなという時代の中で、一重まぶたという問題が出てきたことで、今まで聞いたことのある人の意見がわあっと集まったって思います。
私個人としても、私自身も結構ルッキズムに関していろいろ思うところがあって、自分自身、大学生のとき、摂食障害だったんですね。恋人からの体形とかに関する言及を受けて、自分が拒食になったり、過食嘔吐をするようになったり、結構、自分の見た目のコンプレックスってすごくある、思春期とか、学生時代とか、20代前半、結構長くそれに悩んできたので、女性の容姿に関することは、私自身ももうちょっと皆さんの意見も聞きながら考えていきたいなと思うところです。
Q:いわゆるルッキズム、どういった課題が日本社会にあると思いますか。
A:雑誌とか、メディアとか、サイトとかがふえている中で、やっぱり女性はやせているほうが美しいとか、ダイエットに成功した人はすばらしいみたいな賛美がすごくあったり。電車に乗ってるだけでも脱毛サロンの広告って毎日見ますから、女性は容姿を着飾って、きれいでいないといけないみたいなメッセージがすごくあふれています。私もユーチューブとかで、顔出しをしてますけど、私がやってることは、例えば、メイクの方法を教えるとか、きれいでいるための方法を教えるとかではありません。でも、本題とは全く関係ないにもかかわらず、私の外観へのジャッジってほんとに毎日届くんです。
それこそ美人ですねというコメントが来たり、太ってるねというコメントが来たり、小太りのおばさんに何言われても響かないとか。顔を出して活動している人の外見について言及してもいいみたいな認識って、世の中の方にはすごくあるんじゃないかなって。それに対して、悪意がない人にどう伝えたらいいかってすごい難しくて、やせた?って善意で言ってくれるんですよ、コメントって。私、それこそ自分の摂食障害だったときのこととかがあるんで、自分のことをやせたなとか、太ったなとかという目で見られているんだって感じるのもあんまり好きじゃなくて、私の体形に関心を持たないでほしいって思っちゃうんです。やせたというのもあんまりうれしくなくて、別にどうでもよくないって割と返しちゃうんですけど、そういう相手の見た目をジャッジしたりとか、それこそメイクが、なんかスタイルきれいでいいねとか、うらやましいっていう気持ちも含めて、人の外見について話をするというのが結構当たり前の文化として日本にはあるので、改めて、疑問を感じている人もいて議論になっているのではないかと思います。
Q:このテーマで、何を深掘りしてほしいですか。
A:ルッキズムをしている側の人の気持ちをすごく聞きたいなという思いがあります。私のもとにも先ほどもお伝えしたようにいろんな意見が日々届くんですけど、それって、明らかに悪意があってやられているものはわかったりするんですけど、でも、そうではなくて、純粋にというか、ほめ言葉として言っている場合もあったり、容姿の整っているかどうかということの評価が、純粋に人間関係においてすごく比重が重いって捉えてるだけの方もやっぱりいらしたりして、そういう、なんというか、考え方って、どういう背景から生まれてくるものなのかななんていうところはもう少し考えたいなと思っています。
また、掲載されたNHKの記事を私がツイッターでシェアをしたときに、リプライでいただいたコメントで、容姿が優れているのを評価することと、学歴とか、能力とか、みたいなものを評価することと何が違うのかわからないというコメントをいただいていて、それはその人が持っている一つの能力、才能だから、それだけが批判される、ルッキズムはいけないと言われてることに違和感を覚えます、なんていうコメントを拝見したりしたときに、そこにどう説明をつけていくのかというか。私自身としては、生まれ持ったもの、自分の努力で変えようがないものみたいなところで差異があったりするんじゃないかななんて個人的には思ったりして、それについてほかの方はどう感じるのかなとか、中にはルッキズムがこんなに批判されていることを疑問視しているような人もいるのかなと。別の方の意見をしっかり聞いてみたいなっていうのはあります。
Q:ルッキズム、どう乗り越えればいいと思いますか。
A:今って、メディアとか、テレビ見たり、雑誌見たりしてても、やっぱりダイエット法とか、すごいとか、きれいな二重とかだし、あなたもアイプチとか目細工しようとか、みんなの美しいとされる理想的な容姿みたいなものに近づくべきであるみたいなメッセージ、たくさん受けると思うんです。それに取り組んでないと「女を捨ててる」と言われたりとか、それに取り組んでない人は怠惰なものとか、扱われたりするので、そういったメッセージをまずはメディアから減らしてくれたらいいのにって思います。あとは、今、いろんな下着メーカーとかで、多様な体形のモデルさんをなんていう活動もふえてますけど、多くの女性が自分と似たような体形の人がテレビの中に全くいない。ふだん、女同士であっても、そんなお互いの体じろじろ見ることなんてないので、モデルさんとか、そういうのを見て、私もこうならなきゃいけないって思ってる方がすごい多いと思うので、多様な人の姿を見ることができるようなもっと世の中でふえてくれたりいいのにななんて思って、私自身もそういう発信をしようと思ってはいます。
Q:美を押しつけてくる世の中をどう変えられるのでしょうか。
A:情報発信をする。例えば、テレビの会社の人だったり、雑誌を作る人たちだったりという人たちの中に人権意識をもっと持ってもらうことが大事なんだろうなと思って、それこそ女性蔑視の表現とかに対しても少しずつ、そういうガイドラインみたいなものもふえてきましたけど、不安をあおるような表現になってないかとか、そういう発信を見直すためのガイドラインとまで言うとかたいのかもしれないですけど、考えるためのチェックをするポイントみたいなものがあってもいいと思います。